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Scene.39 本屋は、飽きない!

高円寺文庫センター物語㊴

これまで数多イベントをこなしてきたが、打ち上げも含めてこの方ほど自ら楽しんでいた方はいなかったんじゃないかな。石丸元章さんである。

打ち上げは少人数であったが故にか、終始ご機嫌でプライベートまでご披露に及んだ。

そして石丸元章と言えば、北朝鮮とスピード(クスリ)。従って、ここにはとても書けないことばかり!

もしかしたら、ひとに話をしたくて、そして熱心に聞いてもらえるのが嬉しい心理状態だったのかも知れないなと思ってしまった。

大麻堂のハーバルドラッグがロングセラーになるような本屋なので、ジャンキーについて多く書いていた石丸さんが高円寺でウケるのは当然だった。

ライターとしてジャンキー=薬物中毒者を取材して、著した本は『スピード』飛鳥新社、のちに文春文庫。『アフター・スピード 留置場→拘置所→裁判所 』飛鳥新社、のちに文春文庫。『平壌ハイ』飛鳥新社、のちに文春文庫。

ただ、サイン会ではなしにトークショーとなった経緯が定かでない。手帳には「高円寺北会議室」と記されているが、あそこか?!

狭くてショボい公共施設。それでも、少なくとも15名の参集があったのは確認できる。

文庫センター得意技の「アンケート」が、残っているのだ。

石丸さん。遅ればせながら、ご披露させていただきます。

①今日のイヴェントを何で知りましたか

文庫センター。店頭。人から聞いて。友達に教えてもらいました。ホームページ!

石丸さんが優しい人だという事。

②今日の感想をお聞かせ下さい

おもしろかった。最高。ドーブでした。笑わせてもらいました。小さいところでよく聞けた。とても、ためになりました。もっと濃いネタも話してほしい。

③希望するイヴェントがあったらお書き下さい

「いましろたかし。カリブマレイ。よしもとよしともなど、くすみBrosとか、呼んでほしい」「また清志郎さん、やって下さい。泉谷さんも嬉しいです」「また、石丸さんのイヴェントを、いつかお願いします。」「根本敬」「戦争カメラマンのトークショー」

④文庫センターに希望することはありますか?

「小島新聞ブートレグフェア(笑) 無料です」「死んでも生き残って下さい」「たくさんの本を並べてほしい」「今のまま 他と違うトコロを 維持していって欲しいです。具体的には わかりませんが・・・・」

⑤マイブーム( 死語 )はなんですか?

辻潤、ダダイズム。ジャムバンド。ジェンダー、毛糸 カナ? マイブーム。

石丸元章トークショーの回収されたアンケート用紙。文庫センターに希望することに、死んでも生き残って下さい。力不足で、ホントに申し訳ない!

⑥よかったら今年読んだ本でグッときた一冊をコメントつけて教えてください

「大電気ぼさつ(グレート)」「男おいどん、フリーで夢のあるひとによんでほしい」「スコット・フィッツジェラルド『グレートギャツビー』」「いなちゅー」

⑦今後のイヴェントの案内を希望される方は連絡先をお書きください

(メールアドレスや、ファックス番号など)

ここが感慨深い。4年前98年の根本敬トークライブで行ったアンケートは、そのほとんどにFAX番号が書かれていた。

2002年。回収されたアンケートの、15枚のうち9枚にメールアドレスが書かれていた! 

彼ら若きサブカルチャーファンにも、パソコンが必須アイテムとして浸透し始めたの がわかる。

ついでに、雑誌をいまだに買っているのがあるかと、設問しておけばよかったかな。石丸さん、何を気に入ってくれたのか。この後、ゲゲゲの呑み会にも来てくれた。

 

アタマの中には、ボブ・マーリーの「One Love」が流れる。

Scene.39 本屋は、飽きない!

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のがわ かずお

1951年 東京生まれ。書泉を経て、高円寺文庫センター店長。その後、出版社のアートン・ゴマブックス・亜紀書房顧問。本屋B&B、西日本出版社などにかかわる。 温泉とプラモデルと映画を、こよなく愛する妖怪マニア。共著『現代子育て考5.男の子育て』(現代書館)、『独断批評』(第三書館)。


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