【一流を目指すビジネス講座】
ちょっとした気づかいが出来ると、
一流の人はそれを見抜く
中谷彰宏流 「一流の気づかい」を試してみた
「気づかいとは想像力である」
ちょっとした気づかいが出来ると、一流の人はそれを見抜く
一流の請負人・中谷彰宏氏の言葉から、一流になるための奥義を探った。
◆一流と呼ばれる人は
「気づかいが」が違う!
×「会議中です」
◎「外出中です」
これは、よくある電話での応対。
上司の会議中に社外から電話があった時、あなたならどのように応えていますか? さっそく「中谷流」一流の対応を学んでいこう。
『普通は「ただいま会議中でして」と応対します。
これは違和感のない応対ですが、二流です。
一流は、「ちょっと外出しておりまして」と言います。
社外からの電話はそんなに大変な用事や急ぎの連絡ではないとしても、会議は社内の都合です。
お客様や協力機関の人にとっては、社内を優先された感じがします。
外出なら仕方がありません。
「戻りましたら折り返しご連絡させていただきます」「伝えておきます」と言うことで上司の印象もよくなります。
「会議中です」に続けて、うっかり「お急ぎですか」と、聞くことがあります。
上司にも、話したい人と話したくない人がいます。
「急ぎなんだけど」と言われて上司に電話をまわすと、「おまえ、なんでつなぐの」と言われます。
「会議中」と言うと、逃げ切れなくなります。「外出中」なら融通がききます。
部下は、上司の秘書役です。秘書は、気づかいをしてなんぼの仕事です。
上司が話したい相手かどうかわからなければ、上司に聞いて、すぐコールバックしてもらえばいいのです』
なるほど、確かにこれはよくある状況だ。会議だから、電話に出られない、というのは、よくよく考えてみると失礼な応対なのだ。立場によっては、「会議よりこっちが大事だから、すぐに回しなさい」ということになる。
ここは、ワンクッションおいて「外出しております。こちらから掛け直すように致します」というのは、お互いにとっての気づかいということだ。
誰かが失敗した時、
×「……(見て見ぬふり)」◎「あらら」
二流は、曲を選びながら、見て見ぬふりで流します。
「あらら」と言えば、「出を間違えたので、もう1回頭から入れて」と言えます。
見て見ぬふりをされると、やり直しをしにくくなります。
朝のワイドショーで、コブクロが新曲を歌った時のことです。小渕健太郎さんがギターのイントロを間違えました。
この時、番組の司会の加藤浩次さんは、すかさず「あらら」と言いました。
これは、一流の気づかいです、「あらら」と言ったほうが、やり直しやすいことをわかっているのです。
ボーカルの黒田俊介さんが、「加藤さん、あの、あららはナイスツッコミ」と言いました。
失敗に「あらら」と言うことで、相手との距離が縮まります。
失敗に対してツッコんであげるのが、一流の気づかいです。
見て見ぬふりは、逆に気まずくなります。
失敗してもやり直せることが大切なのです』
なるほど。周りのだれかが失敗した時、どういう対処をすべきか戸惑うことがある。そんな時の「あらら」の一言は、意外に使えるかもしれない。
自分が失敗した時であっても、「あらら」の一言で気まずい雰囲気を味わうことなく、リスタートを切れそうな気がしてくる。
中谷氏いわく、「気づかいとは、想像力である」。
要は、自分だったら……という置きかえが出来るかどうかである。一流か二流かの分岐点は、すべてがそこに集約されるのだ。
が、中谷先生、一流の気づかいができると何か得するのでしょうか(笑)?
「はい。ものすごく得します。まずはいくつかの重要なフレーズを自分のボキャボラリーにすることです。気づかいは、周りを味方にするんです」
by中谷彰宏