自民党裏金キックバック騒動で露呈した安倍晋三の正体【適菜収】
【隔週連載】だから何度も言ったのに 第53回
令和の大疑獄事件に発展している「安倍派」〝裏金キックバック問題〟。安倍晋三亡き後、次々と露わになる「国家の私物化」の実態。政財界から言論・マスコミ界まで、うみを出しきることはできるのか? 「日本人の道徳心−−−お天道さまが見ている」なんて言ってられるのか? 『日本人は豚になる 三島由紀夫の予言』(KKベストセラーズ)の著者適菜収氏の「だから何度も言ったのに」第53回。
■政治資金パンティー
今回の裏金問題は、悪党による国家の私物化という問題の一環である。
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月刊「マスコミ市民」編集委員の「m TAKANO」氏が、《安倍晋三という世襲政治家は、本当に日本という民主主義国の根幹をめちゃめちゃにしようとしたことを改めて思い出す。もしもあの時、検察庁法が改悪され黒川検事総長が誕生していたら、裏金作りの疑惑は表沙汰にはならなかったのではないか。準司法機関である検察の独立が保たれることの意義は大きい》とツイートしていた。これは本当にそのとおり。安倍は政権からの独立性が求められる機関を次々と支配下に置いていった。日銀、最高裁判事、NHK会長の人事……。検察庁の人事にまで介入しようとしていた。今回の裏金問題の発覚により、日本は首の皮一枚でつながったところもある。まだ、油断はできないが。
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西村康稔は「うみがあれば出す」、河野太郎は「きちんとうみを出し切ることが大事だ」などと言っていたが、自民党自体がうみなのだから、更迭や議員辞職といった小手先の対応では意味がない。早急に下野、あるいは解党を。
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今回の事件の最初の印象については、「哲学系ゆーちゅーばーじゅんちゃん」の番組でまとめて喋っておきました。タイトルは「自民党裏金騒動が話題の今忘れてはいけないこと」です。リンクを貼っておきます。https://www.youtube.com/watch?v=1pV8f8P76iY
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結局、日本の中枢に泥棒が食い込んでいたという話。自民党はすでに制御不能になっているが、岸田文雄は「来年秋に今の健康保険証を廃止」「総裁任期中に憲法改正を実現したいという思いはいささかの変わりもない」と言い出している。火事場泥棒そのもの。
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パンティー関連で逮捕された自民党国会対策委員長の高木毅が、今度はパーティー関連で逮捕される可能性も出てきた。なお、高木の手口は巧妙だ。報道によれば高木は単に出来心でパンツを盗んだのではない。合鍵をつくって女性宅に忍び込み下着を物色中、警察に踏み込まれたのだ。目撃者によると、その際、白い手袋をつけていたという。要するにプロの犯行。高木が事件を起こしたのは三〇を過ぎてからであり若気の至りなどではない。
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一度でいいから見てみたい。高木がパンツを隠すとこ。歌丸です。
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