堀江貴文・独占インタビュー「大学に行くのはお金と時間のムダ」
ムダだらけの日本の会社で、ムダな毎日を送らないためには? ホリエモン独占インタビュー第6回
体調が悪いのに会社を休めない、メールで済むことをわざわざ電話で確認する、毎週の会議に時間をかける……なぜ日本の会社には無数のムダがはびこっているのか? そしてムダな働き方を変える方法とは?
ホリエモン・特別インタビューを1週間毎日更新!
大学も、就職活動も必要ない
以前に「大学にはブランドとしての価値しかないので、東大以外の大学なんて行く価値がない」という発言をして炎上しましたよね。
僕自身も東大中退ですけど、そもそも大学にはほとんど通っていませんでしたからね。それに、日本の大学は「入学するのが難しくて卒業するのが簡単」ということを誰もが知ってるので、僕はその価値だけを得たというわけです。
東大生は頭がいいようで、頭が悪いと思うんです。せっかく苦労して勉強して東大に入ったのに、就職試験では東大よりもめちゃくちゃ簡単な大学の学生たちと同じスタートラインに立つわけですよね。東大に入るには入試で合格点をとるしかない。それなのに慶應やその他の大学とわざわざ同じ土俵に立つというのは、暇というかバカなんじゃないかと思うんですよ。
―しかし、東大の学生は優秀なのだから就職試験でもいい会社に入って、即戦力として活躍できるんじゃないでしょうか?
いや、日本の大学なんて出たところで即戦力になんかならないんですよ。東大を含めてほとんどの日本の大学は実務的に使える教育なんて一切やっていませんから。
僕の時代も東大にはコンピュータサイエンスの学科すらなく、似たような学科でもプログラミング言語ではパスカルなんて教えていたくらいです。もっと実用的な言語を教えないとIT企業に入ったところでまったく役には立たない。
いまも似たようなもので、大学で実務に役立つネットワークの知識を学んだ学生なんてあんまりいないのが実情。
だから東大生は能力は高いんだから就職活動なんてせずに、やりたいことをやればいいんですよ。きっと本当はやりたいことがあるのに、そんなことは夢にすぎないとでも思っているんじゃないですかね?
―そうすると、もはや新卒一括採用は必要ないということですか?
確実にいらないですよね。学生にしてみたら、就活をすることで自分の人生を、自分で決められない要素を増やしているにすぎないし。だいたい、これから乗る船が沈没するかもしれないし、その沈没船には救命ボートの一つも積まれていないかもわからない。初任給は横並びで、給料の先行きも怪しい。
こういう状況でも就活がなくならない理由は、ひとえにリクルートが存在しているからですよね。リクルートはいい会社ですし、僕も好きですけど、リクルートが作った新卒採用の仕組みにお金を払う気はありません。
なので、僕がライブドアを経営していた当時は新卒採用をやらなかった。本来得られる利益をリクルートにとられる意味がわからないし、スキルのある人材は通年採用でとっていました。会社からしても、なんのスキルもない人たちがある時期に大量に入ってきても、使いづらいだけ。同じ年に入社したからと言って、能力には大きな差は出るから一括で管理できるものでもないし。
それに新卒は「何色にも染まっていないから使いやすい」なんて言いますけど、そんな人にイチから全部教えるなんて面倒くさくないですか? なんでも素直にハイハイ聞く人材なんて面白くもないし、自分から動かないで僕の言うことを聞いて欲しいとも思っていませんから。