「レンコンのアク抜き」がNGなワケ
ジャガイモの抗ストレス効果を得るには
×小さめに切ってから下茹でする
○丸ごと茹でるか蒸し焼きに
抗酸化作用が高く、ストレスを軽減する働きもあるビタミンCをリンゴの9倍も含み、フランスでは「大地のリンゴ」と呼ばれる。デンプン質が保護するため加熱に強いものの、ビタミンCは水溶性。調理時間の短縮のためにと切ってから茹でると、成分が断面から水に溶けてしまう。温めて柔らかくするなら、切る前に丸ごと茹でるか、タジン鍋などで蒸し焼きに。
ゴーヤの夏バテ防止効果を得るには
×塩揉みして苦みをとる
○苦みを活かす
ククルビタシンとモモルデシンという成分に由来する強い苦味が食欲を高め、夏バテを防ぐ。さらに、苦味成分と豊富なビタミンCとの相乗効果で抗酸化作用をもたらす。皮は特に苦味が強いが、塩揉みすると健康効果も減ってしまう。加熱によるビタミンCの損失も少なく、苦味成分が旨味成分を引き出すので、他の食材と混ぜてサッと炒めるチャンプルー料理が最適。
ホウレンソウの造血作用を活かすには
×葉をサラダにして食べる
○根を下茹でして食べる
各種ビタミン、ミネラルがたっぷりで、特に鉄の含有量はトップクラス。鉄の吸収に役立つビタミンC、造血作用のある葉酸やマンガンも豊富。鉄、マンガンなどのミネラルは、葉よりも根の赤い部分に多く含まれるので、先端だけを切り捨てて食べるとよい。ビタミン類を損なわず生で摂りたい場合には、アク抜きの必要がない「サラダホウレンソウ」が便利だ。
ブロッコリーの未病効果を保つには
×茹でてから野菜室に
○ポリ袋に入れて冷凍庫に
群を抜いたビタミン量で、抗ウィルス効果が高い万能選手。ただし、常温保存するとつぼみが開き栄養素も激減、3日ともたない。すぐに食べるのがベターだが、余ったら茎を下にして密封し、0℃以下で保存して成長を止めれば1ヵ月はもつ。解凍時には、茹でるとビタミンCやB群が半減するので要注意。電子レンジや蒸し器で柔らかくして、油調理するのがよい。
レンコンの胃炎予防効果を活かすには
×アクが抜けきるまで酢水に浸ける
○アク抜きせずに薄く切る
切ったときに糸をひくのは、食物繊維「ムチン」によるもの。また、アク抜きでにじみ出てくる黒いものは、抗酸化作用のある「タンニン」というポリフェノールの一種。いずれも胃潰瘍や胃炎の予防、緩和に効果がある成分。ムチンを増やすには薄切りにして断面を増やすのが効果的。切り口からタンニンが酸化して黒ずんでしまうが、食用には問題ないのでアク抜きは不要。