「エロス」と「聖なるもの」で蕩尽するのが人間ではないのか 〜「ホスト問題」と「統一教会問題」の三つ目の共通点【仲正昌樹】
社会の多数派の目から見て、無駄なお金の使い方をしているからといって、本人の意志に反しているとか、マインド・コントロールされているに違いない、と決め付けるのは、危険である。人間は自分が思っているほど、合理的に判断していない――統一教会信者やホスト・クラブの存在を非難している人たちもそうである。一定の「蕩尽」があるからこそ、社会が持続しているというバタイユ的な視点を全面的に受け入れろとは言わないが、考慮に入れるべきであろう。
一昨年の夏に統一教会問題が浮上して以降、
文:仲正昌樹