裏金を着服しても悪びれない「丸川珠代」 自慰史観〝愛国ポルノ〟満載の「百田保守党」 粗忽な人たちと日本の恥【適菜収】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

裏金を着服しても悪びれない「丸川珠代」 自慰史観〝愛国ポルノ〟満載の「百田保守党」 粗忽な人たちと日本の恥【適菜収】

【隔週連載】だから何度も言ったのに 第57回


キックバックを3年間不記載でちゃっかり訂正している義家弘介元文科副大臣(元法務副大臣・元高校教師)。丸川珠代に杉田水脈……裏金を着服しても悪びれない政治家たちは枚挙にいとまがない。「魚は頭から腐る」の通り、国家の頭はすでに腐りきっている。「だから何度も言ったのに」連載第57回。著者適菜収氏の新刊維新観察記   彼らは第三の選択肢なのかが好評発売。


丸川珠代

 

■安倍周辺の粗忽な人たち

 

 自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、安倍派に所属する京都府連会長の西田昌司は、おととし(2022年)までの5年間に派閥側から受け取った収入411万円を、政治資金収支報告書に記載していなかったとして、訂正した。収入は「清和政策研究会」のパーティー券の購入費用に全額充てていたとのこと。西田は「秘書が独自の判断で行ったことだが、監督不行き届きだったことを痛感し、道義的責任を強く感じている」などとコメントしていたが、これも他の連中と同じパターン。全部秘書のせい。

    *

 西田昌司は安倍の腰巾着。顔は磯巾着だけど。

    *

 119日、西田は安倍派が解散する方針を決めたことについて、「安倍さんの名前を汚しているわけで、非常に情けないし、申し訳ない」とも語っていた。安倍の名前など、最初から汚れているのにね。

 

西田昌司

    *

 西田で思い出したが、新宿の文壇バー風花が荒木町に移転するらしい。昔、風花で西部邁に「なんであんなバカとつるんでいるんですか?」と聞いたら、隣にいた中森明夫が焦りだして「適菜君、そこまで言わなくても……。西部さんと西田さんは共著も出していて……」みたいなことを言うので、「知ってますよ。だから言っているんです」と答えて、散々西田にケチをつけていたら、西部さん、最後は飲み代をおごってくれた。私の友人も少し西田とつながりがあったから、「なんであんなやつと付き合っているのか」と聞いたら、「いや、人は悪くないんです。頭が悪いだけで」と。

    *

義家弘介

 

 安倍の周辺、こんな奴ばかり。義家弘介が代表者を務める「自民党神奈川県第16選挙区支部」は派閥から2022年までの3年間でキックバックとして受け取った363万円分について政治資金収支報告書を訂正。義家も安倍の犬。加計問題をごまかそうとして大ハッスル。国会で書類を読みながら、「もっぱら自己の職務の遂行のビンセンのため」「あるいは職員が自己の職務のビンセンのために使用する正式文書」と繰り返していたが、なんの話かと思ったら、「便宜」を「ビンセン」と読んでいた。義家は国会で、「出自」を「デジ」と読んだこともある。これが元高校教師。家庭内暴力を繰り返し、父親を殴って病院送りにしている。高校2年生のときには担任教師の頭に火をつけた。

    *

 丸川珠代が2018年から5年間で計822万円の不記載があったと明らかにした。「派閥からノルマ超過分は持ってこなくていいと言われた。資金は(自分の)口座で管理していた」「派閥から一時的にお預かりしている金で、一切使ってこなかった」と発言。アホすぎ。着服したカネを「まだ使っていない」と説明して通るとでも思ってるのか?

    *

 杉田水脈も政治資金収支報告書に不記載があったことをブログで明らかにした。「不正や私的流用は全くありません」などと述べていたが、意味不明。キックバックそのものが不正であり、違法である。

    *

杉田水脈

 

 ヘイトスピーチしか持ちネタがない杉田だが、公金をチューチューしていたのが本人だったというオチ。その流れでSNSで過去の投稿が発掘されていた。《嘘が許せない。人を貶めるのが許せない。不正が許せない。途中でわかりあえれば許す。最後は正義が勝たなくては嫌》《また、私は自分で起業して会社の役員をしています。他社の顧問も。そんなにお金のことが気になられるのでしたら、事務所にお問い合わせください。一円単位までキチンと説明いたします》。だったら、「一円単位」までキチンと説明しろよ。

    *

 安倍がいなければ杉田は議員になれなかったわけで、そういう意味では杉田は安倍の置き土産というか置きウンコみたいなもの。不正は水に流せないが、ウンコは水に流したほうがいい。

次のページトンデモ本『日本保守党 日本を豊かに、強く。』

KEYWORDS:

✳︎KKベストセラーズ  適菜収の好評最新刊✳︎

日本をダメにした 新B層の研究

✳︎

全国書店、Amazonで絶賛発売中

以下のカバー画像をクリックするとAmazonページにジャンプします

  • 目次

はじめに−−「B層」とは何か?

✳︎

第一章 内田樹と『日本辺境論』

辺境と偏狭

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

B層グルメと某評論家

B層という言葉が出てきた経緯

なぜ日本はこんなことになってしまったのか

ルース・ベネディクトの『菊と刀』

安倍晋三の行動原理

学問のブレイクスルー

マイケル・ポランニーと暗黙知

百人一首を暗記する意味

「型」を知るということの贅沢

 ✳︎

第二章 自立を拒絶する人たち

白井聡の『永続敗戦論』

終戦記念日という欺瞞

冗談は櫻井よしこさん

「サヨク」と「保守」の自己欺瞞

「主権の欲求不満」の解消

 ✳︎

第三章 「正義」を笠に着る人たち

ウクライナ首都の名称変更は「正義」なのか?

「人間は見たいものしか見ない」

社会的リンチというB層の「正義」

人種問題における「正義」の暴走

「ルッキズム」批判は「正義」なのか?

言葉狩りは「正義」なのか?

若年層に選挙権を与えるのは「正義」なのか?

山本太郎と「正義感」について

 ✳︎

第四章 陰謀論に走る人たち 

「無知の知」と「無恥の恥」

不道徳としか言えない果物屋

「維新に殺される」

新型コロナは「バカ発見器」でもあった

ひっくり返って駄々をこねる老人たち

Yahoo!ニュースのコメント欄

知識はあるけど教養がないバカ

デマは言論の自由にあらず

社会の変化は元には戻らない

99%の人が知らない話

✳︎ 

第五章 無責任な人たち

安倍の次は維新に騙されるB層

メディアの劣化が止まらない

大阪都構想のデマと事実隠蔽

総選挙で湧いてきたB層

✳︎ 

第六章 恥知らずな人たち

飼い犬の遠吠え

安倍晋三の本質を映し出す一枚

ツッコミ待ち政治家だらけの国

日本の崩壊に気づいていないB層

日本最大の権力者は「改革バカ」

「ジューシー」発言は外部の拒絶

悪意なく嘘を重ねる人々

カルト化した自民党広報本部

百田尚樹の「歴史改ざんファンタジー」

日本人は悪に屈したネトウヨ用語を使い騒ぎ出した元首相

✳︎ 

おわりに−−人間は過去を忘れ野蛮は繰り返される

 ※上のカバー画像をクリックすればAmazonページにジャンプします

オススメ記事

適菜 収

てきな おさむ

1975年山梨県生まれ。作家。ニーチェの代表作『アンチクリスト』を現代語にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』、『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか?」(以上、講談社+α新書)、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(講談社)、中野剛志との共著『思想の免疫力 賢者はいかにして危機を乗り越えたか』、『遅読術』、『安倍でもわかる政治思想入門』、『日本をダメにした新B層の研究』(KKベストセラーズ)、『ニッポンを蝕む全体主義』『安倍晋三の正体』(祥伝社新書)など著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も好評。https://foomii.com/00171

 

この著者の記事一覧

RELATED BOOKS -関連書籍-

日本人は豚になる: 三島由紀夫の予言
日本人は豚になる: 三島由紀夫の予言
  • 適菜 収
  • 2020.11.05
日本をダメにした新B層の研究
日本をダメにした新B層の研究
  • 適菜収
  • 2022.08.10
維新観察記 - 彼らは第三の選択肢なのか - (ワニブックスPLUS新書)
維新観察記 - 彼らは第三の選択肢なのか - (ワニブックスPLUS新書)
  • 適菜 収
  • 2024.02.08