太鼓のロマンへいざなう
聖なるお里帰り「那智の扇祭り」
日本の祭りを撮る〜第10回
那智の滝は一段の長さが133mと日本では最長。太古に12神が御滝本に降りて来られた。その神様を祀るのが御滝本の飛瀧(ひろう)神社。317年に那智山の中腹に熊野那智大社が建立となり、12神は遷(うつ)られた。熊野那智大社例大祭「扇祭り」はこの12神が年に1度、御滝本にお里帰りする。扇で飾った12の柱に神様がお遷りになって渡御されることから、この柱を扇神輿と呼ぶ。その扇神輿と参道を清めるのが12本の大松明の炎。豊作を願い、神様のお里帰りを祝う盛大な火祭りとなる。
14日午前中、本殿前では、大和舞、那智田楽、御田植式が奉納される。本殿前に並んだ扇神輿には降神の儀が行われ、神職、大松明と参道を降り御滝本へ向かう。
撮り方ワンポイント
炎と人物の露出は「覆い焼き」で。
扇祭りは、炎、大松明、背景が一体となった情景を描きたい。炎に露出を合わせれば人物や背景は暗くなり、人物に露出を合わせると炎が露出オーバーとなる。4回目となる今回は炎の階調を優先して撮影、Photoshopで炎をマスキングして人物、背景の露出を持ち上げた。昔のモノクロの紙焼きで言う「覆い焼き」だ。
炎と人物の露出は「覆い焼き」で。
扇祭りは、炎、大松明、背景が一体となった情景を描きたい。炎に露出を合わせれば人物や背景は暗くなり、人物に露出を合わせると炎が露出オーバーとなる。4回目となる今回は炎の階調を優先して撮影、Photoshopで炎をマスキングして人物、背景の露出を持ち上げた。昔のモノクロの紙焼きで言う「覆い焼き」だ。
和歌山県那智勝浦町「那智の扇祭り」 2016年7月14日 撮影/芳賀日向