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6月から高血圧医療が大きく変わる!「高血圧/高脂血症/糖尿病」の生活習慣管理料を実質半額へ【大櫛陽一】

「高血圧」〝過剰診断・無駄かつ危険な医療〟への対策

イメージ:PIXTA

 

 2005年に日本肥満学会を中心として日本版メタボが発表されましたが、その直後から欧米から名指しで批判されて、論文や声明が出されています。「メタボは生活習慣の改善指標で、薬を使うのはとんでもない」「日本のメタボ基準は奇妙だ」と。

 2019年にはOECDから勧告が出されました。

 「日本の健康診断は、疾病と医療費の削減効果に疑問がある」「重複している検査のリスク、医療資源の浪費、過剰診断、エックス線被爆などを無視してはいけない」「がん検診は、年齢や頻度、方法が自治体や職場の間で不統一である。国の指針に従い一律に実施、登録して検査の質を向上させるべき」「日本では、高齢者のフレイル、男性の喫煙率が高いこと、女性の飲酒量増加が問題である」「健診に偏ることなく病気予防のための包括的な政策を取るべきだ」と多くの指摘が行われました。

 保健と医療に関して、政策立案が非科学的で、いまだに後進国なのです。今年からの変革に注目しましょう。

 

文:大櫛陽一(東海大学名誉教授)

 

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長生きしたければ高血圧のウソに気づきなさい【増補新版】

〜血圧の常識がくつがえる68Q&A〜』

 

「年齢+90」以下なら降圧剤はかえって危険!?

降圧剤を飲むと死亡率が5倍に !?  脳梗塞の発症率が2倍に!?

全国70万人の健診結果、人口40万人の住民追跡調査、

脳卒中患者10万人の研究解析で分かった! 高血圧とクスリをめぐる新事実。

「そもそも高血圧とは何なのか?」という素朴な疑問から、

これまで製薬会社の影響下で策定されてきた基準値や

治療ガイドラインの歴史、大規模な追跡調査で示された

「降圧剤を飲むと死亡率が5倍に、脳梗塞の発症率が2倍に」

「薬で血圧を20以上、下げると危険が高まる」など、

血圧と薬をめぐる驚くべき事実まで。

これまでの血圧の常識が完全にくつがえる最新の知見を

68のQ&A方式でやさしく解説する。

 

[caption id="attachment_2895401" align="aligncenter" width="239"] 大櫛陽一 東海大学医学部名誉教授[/caption]

 

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大櫛陽一

おおぐし よういち

東海大学名誉教授

1971年大阪大学大学院工学研究科修了。大阪府立羽曳野病院、大阪府立成人病センター、大阪府立母子センター、大阪府立病院などを経て、88年より東海大学医学部教授。2012年より東海大学名誉教授、大櫛医学情報研究所所長。著書に「検査値と病気 間違いだらけの診断基準」(太田出版)「メタボの罠」(角川SSC新書)「コレステロールと中性脂肪で薬は飲むな」(祥伝社新書)「100歳まで長生きできるコレステロール革命」(永岡書店)、近著に「血圧147で薬は飲むな」(小学館)「高血圧のほとんどは薬はいらない! 50歳・男性で155は正常値」(角川SSC 新書)『健康診断「本当の基準値」』(宝島社)などがある。

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  • 大櫛陽一
  • 2024.02.14