あおむろひろゆきのてくてく子育て日記〈第13話〉「おねえちゃんになるということ」
兄弟が生まれる前の、心の準備とは?
妻が第二子を妊娠して半年を迎えました。今度お姉ちゃんになる子どもも、「赤ちゃんができたよ」と言っても最初はポカンとしていたけれど、日を追うごとに少しずつ何かを理解してきているようです。赤ちゃんのお人形をお風呂に入れてあげたり、寝かしつけてあげたり、絵本を読み聞かせしてあげたり。本人は一生懸命だけど、とても微笑ましい光景。
最近は自分が赤ちゃんの頃の話をよく聞いてくるようになりました。
「あかちゃんの時はスプーン持って食べてた?」―ううん、あかちゃんの時はおとうちゃんおかあちゃんがあなたのお口までごはんを持っていってたよ。
「なんで今スプーン持って食べれるん? あかちゃんじゃなくて、おねえちゃんだから?」―うん、そうだね。おねえちゃん、自分で食べれてすごいね。
「あかちゃんの時はパン食べてた?」―パンは食べれなかったねえ。おかゆとか食べてたよ。
「なんで今パン食べれるん?」―なんでかな?
「おねえちゃんだからだよ」―そっかあ。
「あかちゃんの時はお風呂で泣いてた?」―うん、よく泣いていたよ。
「もうおねえちゃんだから、泣かないよ」―すごいね、おねえちゃん。(あれ? 昨日の夜も泣いてたような……?)
「おねえちゃん」という言葉を使う時の子どもはどこか得意気で、こうして赤ちゃんと自分の違いをひとつひとつ理解しながら、心の準備をしているように見えます。ただ、変なプレッシャーになるといけないので、こちらからは「おねえちゃんなんだから(○○しなさい)(○○しちゃだめ)」という言い方をしないようにだけは気を付けています。まだまだ甘えたいお年頃でしょう。あれこれワガママも言いたいでしょう。今まで通り、遠慮なくおとうちゃんおかあちゃんを振り回してくれることを期待しています。「おねえちゃん」になるのは、あなたの心のペースに合わせてゆっくりね。
最後にひとつだけ突っ込ませてもらいますけど、赤ちゃんの頃の話をした後に感慨深そうに「なつかしい……」って言ってますけど、あなたまあまあ最近まで赤ちゃんでしたよ?