非日常空間を演出! アダルトな雰囲気たっぷりの「暗闇バー」の魅力とは!? |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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非日常空間を演出! アダルトな雰囲気たっぷりの「暗闇バー」の魅力とは!?

 薄暗い照明で酒を愉しむ。「暗闇バー」なる店を聞いたことがあるだろうか?  揺れるキャンドルの光や間接照明のなかでカクテルやウイスキーを嗜むと、普段のアルコールタイムとは違う感覚が味わえるそうで、「暗闇バーめぐり」をする愛好家もいるのだとか。都内にある店を訪ねて、その魅力を探ってみた。

 「北青山サロン」は、地下鉄銀座線外苑前駅の目の前のレストラン「sign」の地下にある隠れ家バー。店内はキャンドルとわずかな間接照明が灯るのみで、渡されるメニューが読めないほど。客はペンライトを照らして、顔を寄せ合いながらメニューを見ることになる。ろうそくの灯にアンティーク調のイスやあやしげな壁飾りがぼんやりと浮かび上がり、まるで映画ハリー・ポッターの世界に迷い込んだかのよう。抜群の雰囲気に、ここが都心の真ん中であることを忘れてしまう。
 アルコールは季節のフルーツカクテルのほか、ウイスキーやワインもかなり種類豊富。クラシカルな内装の雰囲気とは裏腹に、数名いるバーテンダーが気さくに話しかけてくれるので、相談しつつ飲みたい酒をわがままに伝えてみたい。
 上階の「sign」と同系列で、22時まではsignのパスタやオムライスなどの食事やつまみをすべて上階と同じ値段で注文できるのも嬉しい。常連やひとり客が並ぶカウンターのほか、2名席が多くあるのでデートシーンにも最適。ゆるやかに流れる音楽とざわめきのなか、カジュアルに楽しみたい。

 囲炉裏の炎を眺めながら酒を愉しむことができるのが、JR恵比寿駅徒歩3分の「bar松虎」。ドリンクやつまみのメニューはなく、かごから選んだ野菜やきのこ、干物をバーテンダーが炭火で焼いてくれるという贅沢なスタイルが人気だ。食材が炙られるパチパチという音をBGMに、外の光が完全に遮断された店内で炎のゆらめきを見つめていると、自然に心が安らいでいくのを感じられる。女性に人気のフルーツのカクテルや、ワイン、ウイスキーのほか、干物に合う日本酒や焼酎もあるという。カウンターのほかテーブル席もあり比較的広めなので、3名以上での利用にもおすすめ。

「Bar salto」はJR中野駅北口の秘密めいた路地にあるバー。「暗闇バー」とひとくくりに言っても照明の落とし具合は店によって様々だが、このバーは今回紹介する店のなかでダントツに暗く自分の足下が見えないほど。手探りでようやく椅子に座ると、カウンターのみ6席の小さな店であることがぼんやりと見えてくる。
 おすすめだというモヒートは、キューバ産のミントをたっぷりと使用している。ミントの苦みとライムの酸味、シロップの甘さが絶妙なバランスで、ひとくちいただく度に冷たさが火照った体を溶かしていくようで実に心地よい。メニューはなく、どのような酒があるのかも見えないが、視覚で得る情報がないからこそバーテンダーと会話をしながら好みの酒を注文するのも暗闇バーの醍醐味。
 店ではキューバの葉巻が多種類あるそう。静かなジャズが流れる店内で葉巻の火を照明がわりに、大人の夜を楽しみたい。

中野駅南口にある「bar hamlets」の店内の様子

 また通常は明るい雰囲気のミュージックバーで、「キャンドルナイト」というイベント時のみ照明を落として営業しているのがJR中野駅南口から少し歩いた場所にある「bar hamlets」。8月26日(金)には、4回目のキャンドルナイトを実施予定だ。
「『暗闇バー愛好家』である常連さんから、照明を暗くしてみたら、と提案を受けたことがこのイベントを始めたきっかけ。はじめは『暗闇バー』というイベント名だったのですが、女性が警戒心を持ってしまったのかあまり人が来ず、『キャンドルナイト』に改名しました。2回目以降は男女ともに多くの人が来てくれたので、2ヶ月に1回ほど開催しています」
 こう教えてくれたのは、イケメンバーテンダーの今福真吾さん。今福さんによると、照明が暗いと心理的な不安から他者と関わろうとするためか、お客さん同士が仲良くなりやすい傾向にあるとか。「暗い空間を共有している」という仲間意識が、人々をつなぐのかもしれない。
「誰でも気軽に立ち寄ってほしい」という思いから、チャージがなく、ドリンクの価格もかなり良心的。比較的わいわい楽しめる店なので、気軽な気持ちで立ち寄りたい。

 暗いというだけで、現実から離れた場所に来たような気分になれる暗闇バー。
 ディナーの前にゆっくりとアルコールが体内に回る感覚にひたるのもいいし、一日の終わりに楽しかった出来事を振り返りつつまったりと時間を過ごすのもいい。店によって雰囲気がかなり異なるため、ロマンチックな店で恋人との甘い会話時間を過ごすだけでなく、カジュアルな店で同性との食事を楽しんだり、本格的なオーセンティックバーで接待に利用するのもおすすめ。暗いとリラックス効果が高いため、相手の思わぬ本音を聞くことができるかもしれない。

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