「あれだけ食べて、なぜ太らないの?」
瘦せてるのに、大食いの彼女。
フードファイター美女の謎。
摂食障害になった女性たちとの30年余りの交流の軌跡が話題の書に!
そんななか、数年前に自らのブログで過食嘔吐のカミングアウトを行なった元フードファイターがいました。その内容とプロフィールなどから、大食いファンにはすぐに誰なのかがわかるほどの有名選手だったため、当時、2ちゃんねるなどで大いに話題になったものです。
彼女いわく、
「怪物級に食べてもガリガリなのは、嘔吐で、消化吸収する前に出してしまうから。過食嘔吐の量やタイミング、吐き出す技術に長けたごく一部の〝ベテラン摂食障害者〟のみが選ばれし〝トップフードファイター〟として華やかな世界で活躍できるのです」
これがごく一部の人の話なのか、もっと多くの人の話なのか、さまざまな論議を呼びました。ただ、個人的に気になったのは、彼女自身の摂食障害と大食いの関係です。
「それまで〝たくさん食べること〟は恥であり、無駄であり、病気であり、忌むべきことでした。人目を忍んで、コソコソ自室でむさぼり食う、そんな10年に青春を費やしました。でも、大食いの世界では全く逆です。〝たくさん食べること〟は勝利すること。賞賛され、人々に驚愕と娯楽と笑顔を与えるパフォーマンス。番組のスタッフの方々にも、大変よくしていただき、正直チヤホヤされるのが凄く心地よかった」
彼女は気分転換のような軽い思いで挑戦したそうですが、自分でも意外なほどの好成績をあげられ、それが高く評価されたことで、生まれ変わったような気分になります。経済的な報酬を得たり、本音を話せる友人もできたりして、
「今まで散々苦しめられてきた過食嘔吐に復讐してやる。過食嘔吐を利用して楽しんでやる」
とも考えたと言います。