「あれだけ食べて、なぜ太らないの?」
瘦せてるのに、大食いの彼女。
フードファイター美女の謎。
摂食障害になった女性たちとの30年余りの交流の軌跡が話題の書に!
そう、摂食障害によってもたらされた異能は回復によって失われがちなのです。じつはここに、ひとつの落とし穴があります。フードファイターとまではいかなくとも、詳しくなった栄養知識や上達した料理の腕などを生かした仕事をしたい、と考える瘦せ姫が少なくないからです。
たとえば、栄養士、パン屋……。実際、そういう関係の大学や専門学校に通ったり、飲食店でバイトをしたりする瘦せ姫は珍しくありません。
(註1)『大食い入門』全国大食い探究会・編著(ソニー・マガジンズ)
(註2)『耳部長』ナンシー関(朝日新聞社)
(註3)『TVチャンピオンへの道!!』テレビ東京編(データハウス)
(つづく……。※『瘦せ姫 生きづらさの果てに』本文抜粋)
【著者プロフィール】
エフ=宝泉薫(えふ=ほうせん・かおる)
1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』などに執筆する。また健康雑誌『FYTTE』で女性のダイエット、摂食障害に関する企画、取材に取り組み、1995年に『ドキュメント摂食障害—明日の私を見つめて』(時事通信社・加藤秀樹名義)を出版。2007年からSNSでの執筆も開始し、現在、ブログ『痩せ姫の光と影』(http://ameblo.jp/fuji507/)などを更新中。