【ゴリ押し三選】小池百合子の学歴詐称はもう一つあった!「カイロ・アメリカン大学 東洋学科卒」のウソ
エジプトの国家エージェント 小池百合子
■大学の公式発表と食い違う修了年
とはいえ、首相官邸ウェブサイト(英語)には「東洋学(Oriental Studies)」という学歴(❼1972 Arabic Intensive Course, Oriental Studies, American University of Cairo, Egypt.)が掲載されている。
この内容を検証しておこう。
東洋学の前にある「Arabic Intensive Course(アラビア語集中コース)」は、ほぼ正しい表記といえる。アメリカン大学のウェブサイトで、小池が在籍したと発表したALU(アラビア語ユニット)提供の講座名を調べると、語順は違うが「Intensive Arabic Course(集中アラビア語コース)」は存在する。
おそらく入閣時のチェックで東洋学科卒の真偽が指摘され、卒業の表記は消して、自身が覚えていたコース名に修正したものだろう。
ただ、修了年が大学の公式発表とは異なる。アメリカン大学は1971年と記し、小池は1972年と書いている。
そもそも1971年が正しければ、アラビア語講座も修了していないことになる。「1971年度」の講座生との解釈もできるが、同講座を修了したアメリカの著名なジャーナリスト(ピューリッツァー賞を3度受賞したトーマス・フリードマン)の経歴をチェックすると、大学と本人発表の修了年が一致している(当然だが……)。
ルームメイトだった北原氏の証言では「カイロ・アメリカン大学に通った数か月」(文藝春秋「小池百合子『虚飾の履歴書』石井妙子」2018年7月号)と小池は語ったとある。北原氏によれば、当時の「アラビア語の能力は……3歳児レベルでした。『このお肉を1㎏ください』『お砂糖を一袋ください』など、お使い程度の日常会話ならできる程度」(「FRIDAY」ネット版2024年5月17日)
数カ月の在学を正しいとすれば、「本人証言❶1971年10月または❷1971年11月入学+北原証言の数カ月」=「大学発表の1971年在学」とぴったり一致する。
一方、自叙伝『振り袖、ピラミッドを登る』(講談社)には「1972年9月。一年間のアラビア語特訓をカイロにあるアメリカ大学で終えた私」と言いきっている。これが本当であれば、北原氏の言うような稚拙な語学力であるはずはない。
自叙伝はこう続く。
《アメリカ大学でのアラビア語特訓を終え、カイロ大学で初授業に耳を傾けた…二時間近い授業の間に理解できたのは、「そして」「しかし」「つまり」など、2、3の接続詞と、「今日はこれまで」の終わりの合図だけ》
語学力のなさを自ら認めている点は評価できるが、今度は、自身が語る特訓の内容=アメリカン大学「集中アラビア語初級コース」の学習達成要領(以下)と矛盾してしまう。
《主に現代標準アラビア語に重点を置くが、エジプト口語アラビア語の授業も同時に実施(授業時間の約30%が口語に当てられる)。プログラムの後半ではアラビア語が主な授業言語として使用される。このコースは、言語実験室での作業を含む、週最大20時間の教室での指導と、最大20時間の宿題で構成される。この初級集中コースを無事に完了した学生は、現代標準アラビア語の読み書きと、エジプト口語および現代標準アラビア語の理解と会話の実用的な能力を身につけられる》
以上から判断すれば、北原証言ならびにカイロ・アメリカン大学の公式発表の方が正しいと断定してもいいだろう。
それを学歴に正しく変換すれば、「カイロ・アメリカン大学付属外国人向け集中アラビア語初級コースに1971年の数か月在籍(未修了)」となる。少なくとも、東洋学科卒業の学歴詐称は明白である。
しかし、首相官邸ウェブサイトではアメリカン大学東洋学(Oriental Studies)の記録が小池の学歴にまだ残っており、そもそも大学名さえ間違って掲載されている(「in Cairo」が正しいが「of Cairo」と記載)。