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「名誉毀損は成立する」現役弁護士が文春裁判で松本勝利を予想【村西とおる×徳永信一】

村西とおるトークライブ #1

■1円でも賠償が認められれば勝ち

来場者:今後の裁判の行方にあたって勝ち負けの基準が分からない、それと、どうすれば(松本さんは)復帰できるのでしょうか。

徳永:何をもって勝ちと見るべきかですよね。5億5000万を請求しているわけですが、100万円認められたらどうなのか。訴訟費用で言えば5億分の100万だから随分と少ないですよね。でも、名誉毀損の裁判は賠償金の相場が50万から300万ぐらいなんです。

 離婚の訴訟でもよくあるんだけどもね。相手が浮気してそれで結婚が破綻した、というような場合だって、せいぜい2、300万が相場です。でも「1億は請求してほしい」という場合は1億でやります。その場合印紙代で裁判所に3、40万納めなきゃいけないんだけども。

 結局、1円でもとったら名誉毀損の裁判は勝ちなんです。真実でないということ、あるいは真実と信じる上で合理的な理由はないんだ、ということが認められたら、慰謝料が出てくるわけです。で、その金額が例え10万であろうが20万であろうが勝ちは勝。報道機関はそれが負け。

 今回5億で請求してるけども、今の請求の仕方だったら、やっぱり2、300万が限度でしょうね。裁判官が踏み込んで判断しても、400万か500万。でも、それは覚悟の上でやってるはずです。名誉毀損の裁判は、被害の具体的な立証がなくても、名誉を毀損する発言があったという立証をして慰謝料を求める、という裁判なんですよ。

 もちろん被害を立証できたら5億だって請求できる。本当はそういう裁判にして欲しかった、という気持ちは一人の法律家としてはあるんだけれども、物凄く時間が掛かる。それは担当弁護士が考えることで、僕らが言うことじゃないんです。

村西:今こちらに新聞社の方もいらっしゃっておりますけど、松本人志くんの件に関してはみんなでメディアスクラムを組んでですね、週刊文春の言った通りだと、彼を犯人扱いにして叩いたわけです。

▲「皆さんの良心が最後の砦」と訴えた

 第四の権力であるべき、私たちのよりどころであるべきメディアに対して、私たちはもっと憤らなきゃいけない。私たち民衆のパワー、私たちのそれぞれの声は最後の砦ですよ。この最後の砦に、先生にも、皆さんにもご参加いただいた。これがまかり通らなくなったらね、誰も立ち向かうことできない。権力と化した直木賞、芥川賞を主催してる文藝春秋はモンスターだからと。

 私の友人に色々と物を書いてる文学青年がいます。彼にね、「今回の件で書いてくれ」と言ったら「勘弁してくれ」「週刊文春を発行する文藝春秋に嫌われたら商売成り立たない」と言われたんです。そんなのばっかりなんです。

 今回のイベントに関してもね、二百数十社のメディアにお話をしました。でも「はい、分かりました」と来ていただいたのは、何社もない。この体たらくなの。

 指原(莉乃)さんがね、この問題について何と言ったと思います?「松ちゃんの問題をうんぬんかんするのは、セカンドレイプだ」と。こういうセカンドレイプという形で封鎖されて、彼が何かを言うことを全く許されない社会になってしまった。

 言うべきことを言って、こういう場にわざわざ出てきた徳永先生なんか希少な存在なの。「勇気を持って言うべきだ」という、こういう野武士みたいな方が今の日本ではほとんど見当たらない。皆さんの良心、皆さんの勇気というものは私たちの最後の砦なんだと、私は訴えたい。

構成・撮影:加藤慶


後日公開のイベントレポート第2回はタレントの小原ブラスさんが登場。


 

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