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ポジティブ手抜きを実践するための極意

誰もが感心するポジティブな手抜きには、これさえ意識すれば大丈夫!

ポジティブに手抜きをしましょうと言っても、一歩間違えれば、ただの雑な手抜きに見えてしまうかも? でも、たった5つのルールを意識するだけで、それはあなたにとって有益な「手抜き」に様変わりするんです!
斎藤孝氏おすすめ、さらには著名人が行っている、無理なく、我慢なく、今すぐにでも実践できる手抜きの極意を伝授します。

 

 

その1 優先順位を最優先に決める

第一に重要なのは何を省くか、何にエネルギーを投入しなければいけないのかの見極めです。複数の仕事をこなさなければならないときに、対処法は人それぞれですが、結局のところ、もっとも効率がよくて仕事がはかどるのは、一番重要な仕事、大事な仕事から順に取り組むこと。

やらなければならない最重要な仕事は何か。それをまずしっかりと考えて、重要度順に優先順位の1、2、3位を決める。そしてあれこれ手を出さずに、最優先の「1」だけに取り組む。

すべてのものを万遍なく並行してこなそうとする全方位外交ではなく、規則正しく最初からこなしていくタイムライン方式でもなく、いちばん大事なところ、優先順位の高いところを見極めて、そこを一点突破していく。

そのときに「デッドライン(締め切り)」が近いものからこなすという考え方もあります。悪く言えば自転車操業に近いのですが、デッドラインを最優先にこなすという仕事管理をすると、圧倒的に仕事効率がよくなります。

 

その2 「念のため」と「一応」をやめる

誰もが日常的によく使っている言葉だと思います。けれども、ぜひとも決別していただきたいNGフレーズです。

「念のため」という言葉(発想、考え方)の持つデメリットとは、周囲の人たちの貴重な資産や労力をムダに消費させてしまうこと。

「念のため過剰」「かもしれない過剰」に陥るのは、ゴールをしっかりイメージできていない人です。例えばテレビの情報・バラエティ番組などの場合、「こう言えば、ここは使われるだろう」とわかってコメントできる人たちが集まった収録は、テンポよくササッと終わります。それがわかっていない人は、「念のためにあれもこれもしゃべっておこう」という気持ちが働いて、どうしても話が長くなるんです。

 すべては自分のゴールをイメージして話ができるかどうかです。ゴールにつながらない内容を捨てることで、コメントがシンプルに、スリムになるのです。

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齋藤 孝

さいとう たかし

明治大学文学部教授。



1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士を経て、現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション技法。



250万部を超えるヒットとなった『声に出して読みたい日本語』シリーズ(草思社)のほか、『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)、『大人の精神力』、『10歳までに身につけたい「座る力」』(いずれも小社刊)など著書多数。


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  • 2018.03.20