西洋文明が生まれる遥か前から、日本には「民主主義」の精神があった!
日本を‘’再発見‘しよう!
「日本型民主主義」を世界へ
国家というのは、物理的な戦争によって滅ぶ場合ももちろんあります。しかし、それ以前に「精神的に内部から崩壊してしまう」―。そういうこともあると、世界の歴史を見た場合に言うことができるでしょう。
私たちは、「日本人とは何か」ということをもう一度再認識しなければなりません。その時間はギリギリのところまできていると思います。私流に申し上げれば、もう世界的な規模で「戦争」は始まっています。したがって、私たちが今ここで“精神の再武装”をしなければ、日本が世界の戦争に巻き込まれてしまうのです。
戦争や紛争は、日本を放っておいてはくれません。「戦争反対!」「平和が大切!」と叫べば、戦争が近づいてこないと思っている人もいるわけですが、とんでもないことです。すでに戦争は、日本の国境まで近づいてきているのです。
いや、もっと言えば、日本はもう「戦争」に巻き込まれています。日本国内における日々のニュースを見ていても、すでに日本の秩序は揺らいでいます。日本の内部から崩壊し始めています。ですから、「日本は世界的な大混乱の中に巻き込まれている」と言っても決して大げさではありません。
私たちは、あまりにも“物質主義的”な見方に取り込まれてしまっています。これは日本だけではなく、世界的に言えることです。これほどまでの「負のグローバル化」を生んだ原因は、日本人も含め、世界の人々が、あまりにも「物質的な発想」に凝り固まってしまったということではないでしょうか。
その具体例が、「マネー(お金)の力」であり、「西洋型民主主義」です。
そのマネーの力に対する信奉、西洋型民主主義に対する信奉というものを、私たちはあまりにも無批判に受け入れてしまっています。それが、現在の“世界的混乱”という病の根源です。
しかし私は、今ならまだ間に合うと考えています。その治療薬のひとつが、「日本型民主主義」=「和の国・日本の民主主義」なのです。
まず、私たち日本人自身が、日本古来の民主的な考えや行いを再発見することが大切です。そして、その“和の国・日本の民主主義”を世界へ発信していくのです―。
(『和の国・日本の民主主義』馬渕睦夫/著より)