孤立無援でいじめられている人を黙って見過ごすことは絶対したくない。それが僕のポリシー【高須克弥】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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孤立無援でいじめられている人を黙って見過ごすことは絶対したくない。それが僕のポリシー【高須克弥】

『ありがとう、松ちゃん』より

■判決は裁判官次第なんだよね

 なかったことを、ないと証明する悪魔の証明みたいなことは難しいんですよ。普通はね。でも裁判のときは“疑わしきは被告人の利益に”だよね。でも今回の場合、推定無罪、被告の無罪ということは、女のほうが無罪になっちゃうんだな。裁判では、白黒つけたいね、ホントに。推定無罪ってことになると、控訴棄却になっちゃうんだよね。でも民事だもんな。

 松ちゃんが今回、勝っても負けても、控訴審もある。最高裁はどうでもいいことなんだけど、高裁に持っていけば、ちょっとはまともな返事が来るよ。

 ただ、和解はないんじゃないかなあ。やっぱり、ちゃんとした判決を求めるだろうな。和解っていったら、向こうが幾分お金を払って、謝罪文を書くくらいでさ。そこでそうですかって引き下がっちゃったらさ、何だったんだ、この裁判ってことになるもんな。

 賠償金も5億5000万でしょ。休業補償も追加するみたいだけど、でも安いよね。トランプくらい(日本円で680億円余り)さ、トランプの100分の1でもいいよ。まあ、安い金額にすれば勝訴の確率上がるんだよな。賠償金1円でもいいから、とにかく勝てればいいっていう裁判もあるよ。

 裁判官ってさ、自分の経済力に応じて判決出すのね。税務署なんかでもさ、そのくらいの金額でよく捕まえるなっていう事例でも、税務署員の自分の給料から考えるとね、許せないってなっちゃうんだ。だから何百億とかいうアメリカ的な数字は、日本の裁判所ははじめから荒唐無稽だと思っちゃうんだろうな。ニューヨーク地裁だったら何十億とか平気で出すもんね。何にしても、裁判官次第だなあ。こうやってね、松ちゃんを応援することで世間が味方してくれればね、裁判官も国民を敵に回したくないからね。

■社会的な弱者いじめを問題化できる

 今回の裁判、松ちゃんがもし負けても、社会的な弱者いじめに対する流れは作れると思いますよ。こういうことについて、問題化することが重要なんだから。松ちゃんが一審で負けてね、こんなことが許されるのかって、二審で勝ったときが一番すごい流れになると思うけどね。松ちゃんは2年間くらい活動休止する計画だよね。ということは、高裁まで行くつもりだと思うんだよ。一審で済んじゃえば、半年で返ってくるか、もう戻ってくる可能性もあるから。負けたら2年だろうね。

 SNSとかでね、被害にあったと広められると立ち位置が逆転します。加害者とされたほうが実際は違っていても叩かれ続けるんです。これってね、アメリカから2年くらい遅れてると思うんですよね。アメリカで気の狂った(何らかの精神障害の)子供がね、突然自分の父親に犯されたとか言い出して、実際はやっていない親が有罪になったりしている。精神病でもこういうことが起こる、要は偽証により陥れる事例が発見されて、だんだん見直されつつありますよ。

 気の狂った(何らかの精神障害の)人がね、突然妄想を言い出してトンデモ裁判官に当たるとね、裁判に勝っちゃうのよ。だってね、8年前の記憶が突然蘇るっていうのも変な話ですよ。幼少時の記憶が大人になってから蘇るってのは、どっかの病気じゃないかって思うんだけどね。

 結構、ニュースなんか見てると、これキチガイじゃんってのがあるからね。大川隆法はそういう人だって、息子が言ってますよ。隆法総裁はまだ生きておられるって言ってるヤツらもいるしさ。アレフとか光の輪とか、ああいうトコにいる人たちも、信じてる人たちいるもん。取り上げるところ次第だと思う。百も承知でキチガイのことを守り立てるビジネスもあるんだと思うよ。新興宗教なんかみんなそうだもんね。

 イエス・キリストも、お釈迦様も、嘘をついておられるわけではないと思うよ。それを百も承知で商売やって教会やお寺作ってるんだもんね。宗教の教義がさ、そんなことはなかったってことになっちゃったら、今までの私の心の張りは失われてしまうって、みんな嘆き悲しむと思うよ。まあ、これも僕の方の勝手な妄想かも知んないよ(笑)。

 僕ね、僧侶だし、K-1の石井(和義)館長と気が合うのもね、彼もいっぱい悪いことやってきたけど、今やっと目覚めてね、この世で善行や徳を積めば極楽往生できると硬く信じてる。僕も同じ意見だって昨日もK-1で話してたんだけど…そういう事自体が妄想かもしれん(笑)。

 同じ妄想をするなら、面白く生きたほうがいいですよ。弱いものには味方するのが極楽往生の元だと思ってるのが、僕にとっての“救い”。でも、どちらかというと弱いものをいじめて強いものを助けるほうが楽なんだよね、現世では。みんなそっちを選ぶもんね。そのほうが儲かるしさ。みんなが張ってる方に張るほうが安全な気もするからね。損する時は一緒だから、なんて言ってね。それじゃあ勝ち組には絶対なれないんだけどね。一緒に損しようよってやってるのはバカですよ。出し抜かなきゃ。

 弱い人というのは、みんな大勢が行く方、多勢につくんですよ。僕はね、そういうの関係なく、みんなが行く方には行きたくないんですよ。あらゆること、ビジネスでもなんでもそうです。みんなが行く方は、絶対損する方に決まってんだから。みんなが行かないほうが、勝ち組でいるとこです。みんなが向かう逆の方向に、絶対宝の山があるんですよ。別に僕は欲を出してやってるわけじゃないけれど、だいたいそれでうまく行ってますもん。

 最後に、松ちゃんにメッセージをお送りますよ。何があっても支え続けるからね。

 みんな、こういう時は条件つけるからね。支えるときにさ、君が悪い人だと分かったら逃げるよとかね(笑)。ホントに大丈夫なんだろうねとかさ。僕はどんなことになっても、支えてあげるから。信じてるからね、君が否定しても信じてるから。

『ありがとう、松ちゃん』より構成〉

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高須 克弥

たかす かつや

美容外科医、僧侶、篤志家。1945年愛知県生まれ。医学博士(昭和大学、1973年)。美容外科「高須クリニック」院長。東海高校、昭和大学医学部卒業。同大学院医学研究科博士課程修了。昭和大学医学部客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。「YES高須クリニック」のコピーをはじめとして、日本で最も広く知られる美容整形外科ドクター。江戸時代から続く医師の家系に生まれ、大学院在学中から海外へ研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。「脂肪吸引手術」を日本に紹介し普及させた。人脈は芸能界、財界、政界と幅広い。金色有功章、紺綬褒章を受章。『全身美容外科医』(講談社)、『炎上上等』『大炎上』『その健康法では「早死に」するこれが高須式「若返る」食べ方・生き方』(扶桑社)、『自民崩壊2・8』(徳間書房)、『筋と義理を通せば人生は上手くいく』(宝島社)など著書多数。

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