ソムリエがいないお店で問われるワイン術
人生を変えるワイン学 第3回
大阪のワインショップ「mista」で店長をしている、ソムリエの竹内香奈子と申します。
いまや、人気もすっかり定着したワインバルやカジュアルにワインが楽しめるレストラン。駅周辺やオフィス街ではちょっと歩けば、ワインバルがすぐに見つかるほどになりました。
最近では、焼鳥屋、お好み焼屋にも美味しいワインを置くお店が増え、選択肢も増えています。ワインはますます身近な存在になっているのですね。
ワイン好きな女性も多く、女性と食事をするときにワインを飲む機会が多いのではないでしょうか? そんなときに、カッコよくワインを嗜みたいですよね。
しかし、ソムリエがいないカジュアルなお店ではどのように選べばいいのでしょうか?
◆カジュアルなレストランデートで、知っておかないと損なポイント
なかなか予約が取れない人気のワインバル。ワイン好きな女性のためにやっと予約が取れて行くことに――。
「ソムリエがいないから相談する人がいないけど、ワインはどうやって選ぼうか……」
大丈夫です!
美味しいワインを選ぶ判断基準は、なんと言っても値段。しかし、高ければ高いほど美味しいということではありません。
まず知っておきたいのは、レストランやバルでのワインの価格は、酒屋やワインショップで購入する価格の2~2.5倍が目安です。
たとえば、自分で購入するとき1,000~2,000円ぐらいのワインは、レストランで2,000~5,000円ぐらいのワインとなります。
◆メニューリストのどこを見る?
その中でもコスパの高いワインを選びたいですよね。
そこで、コスパの高いワインを簡単に選ぶために、国・地域をチェックしてください。
ぜひ、チリ、南アフリカ、スペイン、オーストラリア、カリフォルニアのワインを選びましょう。
なぜなら、これらの地域はブドウの栽培やワインの醸造に適した、天候に恵まれている土地だから。気候が乾燥しているので凝縮したブドウが育ち、果実味たっぷりの飲みやすいワインになります。それに、土地代も人件費も安いので、コスパの高いワインが生まれるのです。
これは、酒屋やワインショップで購入するときにもあてはまりますので、1,000円台のワインを選ぶときにはこれらの国・地域から選ぶと美味しいワインに当たりますよ。
そのため、5,000円以下のワインを注文する場合は有名産地のワインは避けましょう。
フランスではボルドー、ブルゴーニュ、シャブリ、イタリアでは、キャンティ、ソアヴェなど。最高品質を造る産地なので、あまり安い価格のものだとコスパがよくない可能性が高いからです。
でもどうしてもフランスやイタリアワインが飲みたいというときには、南の暖かい地域のワインを選ぶといいですよ。南仏やシチリアのワインがオススメです。