元なでしこ・永里優季が現役引退を発表「最高のサッカー人生でした」W杯制覇の立役者がキャリアに幕

元なでしこジャパンのエース・永里優季(ながさと・ゆうき、ヒューストン・ダッシュ=37)が日本時間4日、自身のインスタグラムとブログを更新し、現役引退を発表した。 2001年に「日テレベレーザ」でシニアでのキャリアをスタート。
ドイツ、イングランド、アメリカ、オーストラリアを渡り歩き、男子チームのはやぶさイレブン(神奈川県リーグ2部)でもプレーして話題となった。
長らくエースとして活躍した日本女子代表では132試合に出場し、58ゴールをマーク。2011年の女子ワールドカップ制覇にも貢献した。
「この度、プロサッカー選手永里優季としての章を閉じることにしました。何一つとして後悔はありません。最高のサッカー人生でした。燃え尽きるまでやり切った。このステージでプレーする気力を完全に使い果たしました。プレーする情熱やエネルギーが尽きたことを自分自身が納得できる形で受け入れることができたし、サッカー人生の中でどんな環境でも戦い続け、挑戦し続けてきた過程で、ようやく自分が求めていたものに辿り着き、もう十分やり切ったとやっと思えることができました。私にとって『サッカー選手としての道を終えること』は、単に何かを手放すことではなくて、新しいミッションを見つけたことでもあります。次のステージへ進む覚悟がやっと持てたのかなと、今はとても晴れやかで、スッキリとしています。2010年1月にドイツポツダムに渡る時、『成功するまで日本には戻らない』と決意して海を渡ってから15年。振り返らずにとにかく前だけを見つめて走り続けた結果、もうこんなに時が経っていました。何が成功の定義なのかはわからないけど、本当に沢山の人との出会いがあり、経験尽くしたって言い切れるほど頂点から底辺までを経験し、本当に何も思い残すことはないと言い切れるまでやり切ったと感じています。挑んで戦っては傷つき、傷ついた数は計り知れず沢山涙を流し、たまに笑って喜んだり。この30年間のサッカー人生は、想像していたよりも濃くて激しくて、一人じゃとても生き抜いてこれなかったなと強く感じています。辛く苦しいことばかりが多く思い出されるし、それなりに楽しく感じるようになったのはキャリアの終盤に差し掛かってからだったけど、それはそれで最高のサッカー人生でした。サッカーやりたくなかったのにこんなに長くサッカーやるとは思っていなかったけど、やっと最後はなりたかったサッカー選手に少しでも近づけたかなという気持ちです」と語っていた。
文:BEST T!MES編集部