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「目・口・耳」のトラブルを食事でズバッと解決! 

耳鳴り、疲れ目、口臭など、大切な各器官のトラブルは気が重くなる。それを解消できれば、毎日の生活が楽しくなることは確実だろう。

[疲れ目・充血]対策には肝機能を補う貝類

 目は肝臓と関係が深く、肝臓の疲れが目の症状として現れやすい。そのため、目のトラブルには、肝機能を補う食材を中心に、熱を冷ます作用や炎症を抑える作用のある食材が有効。肝臓の働きを補い、目にも良いとされる食材の筆頭が、シジミやアサリ、牡蠣などの貝類。ストレスを軽減して、目の疲労回復にも効果が期待できる。

 レバーやウナギ、クルミは、肝臓をの働き補うと同時に、血の巡りを良くするので、疲れ目や充血、腫れの解消にいい。菊花やセロリには肝臓の高ぶりを鎮めて炎症を抑える効果がある。

「その他、目の粘膜を保護して、疲労回復効果があるビタミンAを含むゴマやモロヘイヤ、疲れ目を解消するビタミンB1やB2が豊富な豚肉や納豆、魚介類、眼病を予防するアントシアニンを多く含んだ黒豆やナスなどもおすすめです」。

この食材がおすすめ!

 

セロリ

熱を取り除き、炎症を抑え、腫れものを改善する働きがある。特に、肝臓の熱を冷ます作用に優れており、肝臓の高ぶりから生じた熱による目の疲れや充血に効果的。精神安定作用もあるので、ストレスも軽減する。

アサリ

 

タウリンが豊富で、肝臓の解毒作用の働きを補う。ストレスを和らげ、精神を安定させて、肝機能を正常に保つ作用もある。体内の過剰な熱を取り除くので、肝臓の熱による目の充血や炎症も抑えてくれる。

 

 

菊花

古くから目の働きを良くして疲れ目に効果があるとされる。目の疲れや貧血に有効なクサンテノンという芳香成分を含む。肝機能を正常化して、肝臓の高ぶりを鎮静する作用があるため、腫れや痛み、炎症に効果的。

「疲れ目・充血」解消はこの1品で解決!

アサリと春菊のさっと煮

 肝臓の働きを助けるアサリと、目の粘膜を保護するビタミンAが豊富な春菊との組み合わせ。ビタミンAは脂溶性なので、油と一緒に摂ることで吸収力がアップ。アサリと春菊は身体を冷やすので、唐辛子をプラスする。

 

材料(2人分)
アサリ(殻つき)…300g
春菊……1/2束
赤唐辛子……1本
塩……少々
酒……大さじ1
ゴマ油……適量

作り方
1/アサリは砂抜きし、殻をこすり合せてよく洗う。
2/春菊は4cmくらいの長さに切る。フライパンにゴマ油を入れ、春菊をさっと炒めて取り出す。
3/アサリ、赤唐辛子、塩、酒を加え、ふたをして強火にかける。アサリの殻が開いたら、春菊を戻してさっと混ぜ合わせる。

*『一個人』11月号より
取材・文/片野 浩  料理撮影/田中振一
料理作製/あずままちこ(NOMOTO BASE)

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武 鈴子

たけ れいこ

東京薬膳研究所代表

食養研究家

1970~85年、柳澤成人病研究所に勤務し、成人病と食生活の研究・指導に従事。「食は薬である」ことを実感し、食養の研究を始める。86年、中国四川省に渡り、薬膳師・孫蓉燦氏に師事、薬膳理論・料理技術を学ぶ。帰国後は日中医薬研究会会長・渡辺武博士の元で、東洋医学と日本の気候風土に合った薬膳理論を学ぶ。現在は独自の「和食薬膳」を提唱し、各地で薬膳教室や講演を行う。著書に「からだに効く和の薬膳便利帳」(家の光協会)など多数。


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