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習近平政権の経済ブレーンは誰か?
ハーバード出身の国際派・劉鶴
とは何者なのか?

中国専門ジャーナリスト福島香織が語る「チャイナリスク2017 衝撃の真実」

 単純にいえば、李克強のリコノミクスは本来〝市場と民営経済〞派であるが、習近平のシーノミクスは〝党治・指令型国有化経済派〞であり、トップダウンの指示で行う国家資本主義を目指し、さらに一帯一路構想などで、その国家資本主義経済圏を周辺国に拡大する輸出型国家資本主義経済圏の確立を目指している、という。少なくとも、私は中国のメディア関係者からそう解説を受けている。

 

 この権威人士論評発表と同じ日に、李克強は「行政簡素化・権限委譲、規制緩和と管理の結合、サービス最適化」という改革推進を訴えたが、これは明らかに習近平の方向性と対立する。

 二人の経済路線の違いは国有企業改革でもっともはっきりとした。7月4日、習近平は国有企業について党治党営を強調するよう国務院サイドに文書で通知した。同じ日、李克強は国有企業をスリムダウンし、その再編は市場ルールに従う必要性を強調した。

 習近平の指示は「党は党を管理し、党を厳格に治め、国有企業に対する指導と改善を強化し、党組織の政治的核心作用を十分に発揮せねばならない」「各級の党委員会は国有企業をうまくコントロールして壮大な国有経済の重大責任を負うべし」。

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