【直撃取材】さとうさおり党首独占インタビュー「なぜ彼女は一人〝減税党〟をブチ上げたのか?」女性特有の揺らぎを持ったまま働ける社会に! |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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【直撃取材】さとうさおり党首独占インタビュー「なぜ彼女は一人〝減税党〟をブチ上げたのか?」女性特有の揺らぎを持ったまま働ける社会に!

■公認会計士になっても日本は生きづらかった

––それから、公認会計士になろうと思ったのはどうしてでしょうか。

さとう 体力一本勝負ではなく、頭も使う仕事をしないともたないと思ったからです。医師にはなりたかったのですが、どう計算しても予備校と6年間分の学費は支払えない。その飲食のコンサルの会社では、会計に強い上司から指導されていたんです。その方の影響もあり、勉強期間や費用が最小限ですみ、公のためになる仕事であることから公認会計士を目指すことにしました。

––無事に公認会計士になって生活は変わりましたか?

さとう 変わるかな? と思ったんですが実際は体力も頭も使う仕事で。忙しさはそこまで変わりませんでした。同僚や先輩も忙殺されている方が多く、全然幸せそうに見えないんです。退職する人も多かったです。

 みんな育児とか介護でいつも疲弊していたし、過労で倒れた人もいました。

 女性でそれなりの役職についている方は、女性特有の“揺らぎ”を見せないように仕事をこなしている方ばかりでした。まだまだ男性社会であることを痛感しましたし、共働きの限界も突き付けられました。

 大手会計事務所でこれであれば、中小はもっと大変なはず。そこから自然と社会全体に目が向き、女性特有の“揺らぎ”を保有したまま働ける社会にしたいと考えるようになりました。

 一所懸命働いても生きるのに精一杯っておかしいと思ったんです。それでもっと生きやすい世の中にしようと思ったんです。

 

▲女性特有の揺らぎを持ったまま働ける社会にしたい

 

––それが政治に興味を抱いたきっかけなんですね。

さとう はい。「親の介護と自分のことだけで精一杯。働きながら、子どもを産み育てるのは絶対無理。法律や制度を変えないと不可能だ」という思いがありました。

 私たち会計士は、国からの補助金を受け取るお手伝いもしています。国からの補助金は、困っている人を助けるためのものですが、その場しのぎにしかなっていないのが現状です。

 そういった一時的な助けじゃなくて、運用の部分で長期的なサポートができるようにした方がいいんじゃないか。実家みたいに気軽に頼れるような行政運営が求められているんじゃないか。そういった視点からスタートしています。

––だから国政ではなく、市民に身近な地方行政から出馬したと。

さとう おっしゃる通りです。今、男性が育児休暇を取得したり、介護で休みを取りやすくしようという話が出ていますけど、恩恵を受けられるのは企業に勤めている方だけでしょう。中小零細企業では制度があっても、職場に取り入れるのは難しいと思います。

 そこで、無理だから制度作りはやめようじゃなくて、行政が実家のように頼れる育児や介護の仕組みを作る方が、みんなが活用できるじゃないですか。

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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