「唯一ドラマのクレジットにのらない職業です」松本まりかが、ショードラで演じる「知ってもらいたい」裏方とは

「マイナビショードラアワード2025」の受賞式が4月16日(水)、都内にて開催された。2024年の初開催に続き、2回目の開催となった今年は、株式会社マイナビが特別協賛し、その名前が冠されている。
受賞式の司会を務めたのは、元テレビ東京アナウンサーで現在は女優やタレントとして活動する、フリーアナウンサーの森香澄。過去にショートドラマで主演を務めた経験もある森は、「近距離なので、お肌の細かいところまで見えるのが衝撃的でした(笑)」とはにかみ、「縦画面で撮り方が違っておもしろかったです」と回想した。

そして、主催者を代表し、ショードラ実行委員会の長田俊哉が「ショートドラマはブームだと言われていますが、ただのブームで終わらせるのではなく、伝統、レガシーとして残していく。皆さまのご協力のもと、さらに盛り上げていただきたいです」と想いが語られた。
開会宣言は「ショードラアワード2024」で大賞を受賞した「ウミガメごっこ」の大内唯、谷沢龍馬が担当。「素晴らしい作品とクリエイターたちを、一緒にお祝いしていきましょう!それでは『マイナビショードラアワード2025』開会です」と宣言された。
アワードに入る前には、3月8日より配信が始まったショートドラマ初の連続サスペンスドラマ『この顔であってる?』のダイジェストを放映。その後、主演の松本まりかがステージに登壇し、オファーを受けたときの心境を「自虐的な言葉を使うのであれば、また狂気かと(笑)」と明かし、見どころを「今回演じさせていただいたのは、芸能マネージャー役でした。私なりにマネージャーさんを奥深くまで考えて表現した作品です。演じながら自分の経験をもとに遊びを入れたところがあるので、ぜひ見ていただきたいです。そして、マネージャーという職業を知っていただけたらいいなと思います。今回のはちょっと狂気ですけどね(笑)」とアピールした。

この日は、6月から配信のショートドラマに出演を予定している髙嶋政伸もゲストとして出席。オファーを聞いたときは「本当にうれしかったです!」とのことで、「ショードラの作品を見させていただいて、アイディアとやる気さえあればどなたでもすぐに参加できる新しいジャンルのエンターテインメントだなと感じて、非常にワクワクしました」と心を踊らせ、これから始まる撮影への意気込みを「最高のものをつくりたいと思っています。見てくださる方に楽しんでいただけるよう、真心を込めて演じさせていただきますので、どうかご期待ください」と自信を滲ませた。

このトーク後、受賞作品の発表がスタート。
「大賞」にノミネートされたのは「FYSS」「#エモハルドラマ」「オトナのお悩み保健室」「ガムシャラ倶楽部」「【ターキーレック】」「ハル学園」「BLACK SAUCE FILM / ブラックソースフィルム」「星の四谷三丁目シアター」「ミッドナイトチケット」の9作品。
発表を務めた松本まりかは「クリエイターさんたちは、愛と感謝を心に秘めて(作品を)作られているんだと思いました。それを公の場で伝えることができる、とてもすばらしいアワードだと感じます」とこの日の感想を述べ、「誰もが簡単にチャレンジできます。ぜひ皆さんの表現をどんどんショードラで見せてください。楽しみにしていますし、私自身もまた挑戦したいと思います」と意欲を見せた。
映えある大賞に輝いたのは「星の四谷三丁目シアター」で、朝日放送テレビでのドラマ制作権と賞金300万円が贈られた。「星の四谷三丁目シアター」による『ちょっと待ってください』について、飯田さんは「これぞショートドラマという作品。短い尺の中で練られた構成脚本で、引っ張る俳優陣もよかったです」と太鼓判を押し、「このチームが地上波ドラマ作ったらどういうものになるのか。非常に期待しながら選びました」と胸をときめかせていた。
「星の四谷三丁目シアター」の監督を務める谷口恒平は「このような賞をいただけると思っていなかったので驚いています。もともと、太田プロダクションのマネージャーから『縦型ショートドラマに挑戦しませんか?』とお声がけいただいて、今ドラマを作っています」と制作に着手したきっかけを明かし、「おもしろいものを作りたいという熱意を持っている皆さんが、汗をかいて作っているんだなと、ノミネート作品を見て思いました。ショートドラマが1つの文化として続いていけばいいなと願っています。そのためにも、このすばらしい賞がいつまでも続けばいいなと思います」と述べた。

松本まりかは、同作のことを「とってもおもしろかったです!ドラマあるあるなんですよね。じわじわきましたし、一般の方とドラマ制作陣の融合をおもしろく伝えてくださった。大賞です!」と絶賛し、「地上波ドラマも楽しみにしています」と期待していた。
また、松本は自身が主演の『この顔であってる?』について、「マネージャーさんは、ずっと関わっているのに、唯一ドラマのクレジットにのらない職業です。マネージャーという職業にスポットライトが当たることがとてもうれしい。マネージャーさんがいなかったら私の仕事は成り立っていないです」と思い入れを話し、続けて「デビューしてからの半世紀の想いをのせて演じたので、ぜひ見ていただきたいなって思います」と呼びかけていた。
取材・文:BEST T!MES編集部