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トランプはなぜ勝利したのか?④
覇権国家アメリカの国益!
アメリカは沖縄をどう捉えているのか?

倉山満によるアメリカ大統領『トランはなぜ台頭したのか アメリカが覇権国家でいられる理由』 トランプが大統領にまでなりあがったアメリカの現状とは!シリーズ④

アメリカは沖縄があるから、覇権国家でいられるという事実!

 ハワイからペルシャ湾までのルートは沖縄を辿って十字路になっています。

 だから、この十字路のど真ん中の沖縄というのはアメリカの世界戦略の中心であり、沖縄に米軍がいるからこそ、アメリカは世界の覇権国家でいられるのです。

 あまり知られていませんが、アメリカは本土よりも優秀で規律正しく、軍紀の正しい人たちを沖縄に送っています。

 もちろん、本土との比較の話なので、米軍の管理地域で女の子が車の中に乗り込んだら、何をされるか分からないという点は厳然としてありますが。

 つまりそれだけ、沖縄はアメリカが世界の覇権を維持するのに必要な場所なのです。

 コチラの文明国基準ではともかく、アチラの基準では大まじめにやっているのです。
 その証拠に、先日も不祥事が発生した際、基地の人たちがビラ配りをやって理解を求めていました。

 アメリカは覇権国家として無能かもしれませんが、覇権国家でいるための世界戦略の要は理解しているのです。
 もともと世界覇権とは大英帝国とロシア帝国の時代から、海洋国家と大陸国家の海洋権益の獲得を巡る争いです。今は、アメリカのヘゲモニーに対して、チャレンジャーの位置がソ連から中国に代わっただけです。

 アメリカがこの地域から完全に手を引いて、覇権国家をあきらめるということはないでしょう。

 その証拠に、冷戦もどうにかこうにか最後までやり抜きましたし、世界の警察を辞めると言っているオバマでさえ、軍事戦略として「アジア回帰」(「ピボット」や「リバランス」)を展開しています。

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倉山 満

くらやま みつる

憲政史研究家

1973年、香川県生まれ。憲政史研究家。

1996年、中央大学文学部史学科国史学専攻卒業後、同大学院博士前期課程を修了。

在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員を務め、2015年まで日本国憲法を教える。2012年、希望日本研究所所長を務める。

著書に、『誰が殺した? 日本国憲法!』(講談社)『検証 財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む』(光文社)『日本人だけが知らない「本当の世界史」』(PHP研究所)『嘘だらけの日米近現代史』などをはじめとする「嘘だらけシリーズ」『保守の心得』『帝国憲法の真実』(いずれも扶桑社)『反日プロパガンダの近現代史』(アスペクト)『常識から疑え! 山川日本史〈近現代史編〉』(上・下いずれもヒカルランド)『逆にしたらよくわかる教育勅語 -ほんとうは危険思想なんかじゃなかった』(ハート出版)『お役所仕事の大東亜戦争』(三才ブックス)『倉山満が読み解く 太平記の時代―最強の日本人論・逞しい室町の人々』(青林堂)『大間違いの太平洋戦争』『真・戦争論 世界大戦と危険な半島』(いずれも小社刊)など多数。

現在、ブログ「倉山満の砦」やコンテンツ配信サービス「倉山塾」(https://kurayama.cd-pf.net/)や「チャンネルくらら」(https://www.youtube.com/channel/UCDrXxofz1CIOo9vqwHqfIyg)などで積極的に言論活動を行っている。

 

 

 

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