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ソ連崩壊までの過程、日本が敗戦国になった理由!
では、ここで歴史のおさらいです。
日本では1989年のマルタ会談で冷戦が終わったとなっていますが、実際は、1989年から91年までが本番で、アメリカ以下、イギリス、フランス、西ドイツの西側陣営がソ連に総力戦を挑みました。
総力戦を自らの総力を出しきることと勘違いしているとソ連崩壊は理解できません。
もう東ドイツ以外、東欧諸国を全部潰したから、あとは本体だけだと、レーガン、サッチャー、ミッテラン、コールと正気のリーダーが結束して、敵の総力を潰した総力戦です。
ソ連というのは大国なのに、軍事力を使わないで滅ぼされた最初の国と言っていいでしょう。
このようにアメリカ一国ではないものの、西側陣営の団結によって、冷戦はやり遂げました。
ついでに言うと、冷戦で日本と韓国は敗戦国です。
第一次世界大戦でロシアが敗戦国であるように、勝ち組にいながら負けています。
プロパガンダとして「勝った、勝った」と言うべき意義は理解できるものの、歴史的事実としては、日本と韓国は明らかな敗戦国です。
敗戦国であることが決定的になったのは1991年、ソ連崩壊後の湾岸危機、湾岸戦争を同時並行でやっている時期です。
そして敗戦国という自覚のなさが1994年の北朝鮮危機という東アジア最大の危機に繫がっています。
このときに金泳三(キムヨンサム)と細川護熙が「基地を貸さない」という愚かな決断をし、クリントンの北朝鮮への空爆を止めました。
その結果、北の核武装を完全に容認する形になってしまいました。
そして、今に至ります。
この知識を踏まえて、明日はアメリカの対日政策を見ていきましょう
※2016年7月に刊行された『大間違いのアメリカ大統領』より