トランプはなぜ勝利したのか?⑤
アメリカが望む日本の形は?強い日本と弱い日本。
倉山満によるアメリカ大統領『トランはなぜ台頭したのか ウィーク・ジャパン・ポリシー派とストロング・ジャパン・ポリシー派』 トランプが大統領にまでなりあがったアメリカの現状!そして日本は…シリーズ⑤
親日派?マイケル・グリーンとアーミテージ
日本の優先順位が低いことは、アメリカ歴代大統領でドイツより日本を重視したのがブッシュ二世ぐらいしかいないことからも窺えます。
ブッシュ二世政権のとき、ドイツのシュレーダーはブッシュの家に入れてもらえませんでしたが、小泉純一郎首相はイギリスのブレア、オーストラリアのハワードとともに、ブッシュ家の自宅に招待された一人です。
これは例外中の例外です。
では、共和党のストロング・ジャパン・ポリシー派はどうか。
相対的に日本への関心が高いとは言えます。
しかし、では親日なのかというと、そう単純な話ではありません。
たとえば、よく知られたマイケル・グリーンやリチャード・アーミテージといった人たちですが、マイケル・グリーンはアメリカの中では非主流派、二流か三流のロビイストです。
日本ぐらいしか飯の種がないから日本にいるだけで、日本でだめになったらコリアに行こうかなという程度の人物です。
アーミテージは国務省の高官ですからグリーンよりはもう少し影響力があります。
とはいえ、「我々は君たちにイエスかノーかを聞いているんじゃない。我々が決めたことをどういうふうにやれば合理的かを考えてもらいたいだけだ」と横柄な態度で書類をポーンと投げてよこす人のようです。
この人たちは、単にGHQがワシントンに移っただけです。また、保守でもありません。
※2016年7月に刊行された『大間違いのアメリカ大統領』より
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