プロ生活32年で得た教訓。「どん底にこそチャンスがある」
たくさんのターニングポイントがあった。そこで得た教訓を語る。
■わらにもすがる思いで相談に行った
僕の場合は前年から、小山先生が考案したトレーニングマシンを利用していた縁もあり、わらにもすがる思いで相談に行くと、投球フォームをはじめ様々な知識を教えていただくことができました。97年に18勝を挙げ最多勝投手になれたのも、小山先生のおかげであることは間違いありません。この年以降は、シーズンオフになると鳥取へ向かい、投球フォームの微調整を繰り返すようになりました。小山先生との出会いは、ターニングポイントだと言えるでしょうね。
どん底だからこそ「プラスアルファを身につけてから復帰してやる」と、私は思うようになったのですが、2011年に右足首を手術した時もそうでした。
45歳という年齢を考えれば、ここで手術に踏み切れば引退を余儀なくされるかもしれない。でも、10年から試していた新しい投球フォームに手ごたえを抱いていたため、思い切って手術を決断しました。その結果、12年に3勝、13年はそれを上回る5勝できたわけですから、自分の判断は正しかったと思っています。
どん底だからこそチャンスからある――。これは、私が32年のプロ野球生活で得た大きな教訓のひとつです。
- 1
- 2