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習近平政権によるメディア統制・弾圧は
現代版文化大革命の様相に。
美人妻・彭麗媛は江青化しているのか?

中国専門ジャーナリスト福島香織が語る「チャイナリスク2017 衝撃の真実」

 また有名な革命劇『白毛女』[中国の革命歌劇で共産主義模範作品の一つ。映画化・バレエ化も行われた]が彼女の演出で二〇一五年、3D歌劇として復活上映されると、「紅頭文件(党内部通知文書)」で党幹部たち全員が見るように通達されたりもした。

 中国の一部知識層は二〇一四年秋以降を、プチ文革(亜文革)時代と呼び、彭麗媛の江青化などと揶揄した。江青は毛沢東とともに文革を主導し「紅色女皇」と呼ばれ、末期には王洪文・張春橋・姚文元と「四人組」を形成、激しい粛清を展開した。元売れない女優としての嫉妬心、コンプレックスがとくに芸能界への介入、粛清という形で表れた。江青がいなければ文革はあれほど凄惨なものにはならなかったといわれている。

江青は1981年に最高人民裁判所で死刑判決を受けるが無期懲役に。その後自殺。

 彭麗媛は江青とは違い、売れっ子の実力派歌手であり、また江青と違い、表だった権勢欲を見せていないが、江青と同じく芸能界出身で最高指導者の妻という座にあり、芸能界介入を通じて政治宣伝を強化するという形で辣腕を振るった。江青は嫉妬心の強い愚かな自制心の利かない性格であったが、美人で聡明で、軍属の歌手として解放軍はじめ各方面に強い影響力をもともと持っている彭麗媛は、それだけにやり方が巧妙であった。

次のページ純国産少女アイドルグループによる〝文革コンサート〞も、習近平と彭麗媛の仕掛けるプチ文革現象の一端か

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