安倍政権を支える「ネット世論」の害悪。
宮崎謙介、武藤貴也、上西小百合…
なぜ公募議員はクズが多いのか?
人材不足の最たる分野が「政治家」だった。
作家・哲学者の適菜収が「安倍政権の無能と欺瞞」を討つ批判の毒矢
鳴り物入りでスタートしたネット公募で選ばれたのは、すでに世間からダメ出しを食らった人物だったというオチ。
党選対幹部はアイドルグループAKB48を例に出し、「有名人が候補者になるのではなく、候補者になったから有名人になるんだ」と説明したという。AKB48が政治のまねごとをやるのではなく、いまや政治がAKB48のまねごとをやっているのだ。アホにしても限度がある。
世論や民意を利用する政治家
巷では連日のようにネットによる世論調査の結果が垂れ流されている。しかし、そこで扱われる数字の多くは意味がない。ネットでは必然的に回答者が偏るし、母集団の質もほとんど考慮されていない。
ネットアンケートを行うテレビ番組も増えたが、回答するのは視聴者だけであり、番組の内容により当然、回答の傾向は異なってくる。
要するに、ネットから世論を抽出するのは無理なのだ。
一般的な世論調査とネット上のそれでは大きな差が出ることが多いが、情報弱者やネトウヨはそれをもって「われわれは騙されている」「大手メディアは情報操作をしている」「ネットには真実が流れている」と騒ぎ出す。こうした「ネットの声」に翻弄されているのが今の時代である。
ネットで一番強いのは暇なバカである。
そこでは、人間のもっとも薄汚い感情が野放しになっている。怨恨、嫉妬、妄想、悪意……。さらに正義感が重なることで、生贄に対する集団リンチが発生する。こんな連中の相手をするほうも悪いのだ。