人としての基本を教える修身
『修身のススメ』⑥
しかし、東京でも二〇一一年の東日本大震災をきっかけに、その地域に住んでいるということを見直す人が増えてきました。少なくとも、自分の住む家の両隣の人のことくらいは知っておこう、顔見知りになっておこうという努力をされる人も増えてきたと思います。
私も、震災後に今住んでいる場所に引っ越してきてからは、勝手に一日一回、町内をパトロールしています。
地域を見渡したら、おじいちゃん、おばあちゃんばっかりで、日中、見ていると、高いところの電球を取り換える作業で足元がふらついたり、外国人観光客の英語がわからなくて困っている姿を見ていたら、黙っていられなくなってしまいました。
幸い、私が芸能人だったことを知らないので、おじいちゃん、おばあちゃん達にとって、私はただの「麗子ちゃん」なのです。お互いに知っているのは名前だけで、あとは謎の人。ちょっとだけ、松平健さんの「暴れん坊将軍」みたいな感じです。
たまに、私がアメリカでのお仕事で、一週間くらいいなかったりすると「いなかったねえ」と言ってくださって、心配してくれていたのがわかるとすごく嬉しいです。それだけではなくて、不在の間に何かあれば、あそこで事故があってね、とか、工事があるから通れないよとか、そういう話を教えてくれたりします。それだけ人の目があると、不審者は地域に入り込みづらくなるものです。防犯の観点から考えても、非常に安心だし、ありがたいなと感じます。
『ママは愛国』より
『ママは愛国』特別番組 チャンネルくらら(毎日18時更新)にて絶賛配信中
- 1
- 2