元ドラ1・正田樹が語る杉浦双亮。忘れられないシーンがある。
『最速123キロ、僕は40歳でプロ野球選手に挑戦した』に収録されたチームメイト対談
そうすけ ははははは。でも、そうやって、いっちゃん(正田樹)も知らないくらいだから、このトライアウトを受けていろんな人にも360°モンキーズを知ってほしいという思いもあったからね。
正田 そうなんですね。でも最初それを聞いたときは正直……これそうさん、根に持たないでくださいね(笑)。
そうすけ 大丈夫だよ(笑)。
正田 いや、いろいろ考えました。いよいよ、自分がそういうところで野球をやるのかっていう感覚がありました。今でこそプレーの環境を与えていただいてありがたいという感謝の思いでいっぱいですけれど、若いころは独立リーグ自体に抵抗がある時期もあったわけです。そんな中で、そうさんが来るってきいたときは、ちょっと言い方は悪いかもしれないですけど、芸人さんがプレーするような場所で僕はプレーをするんだな、と。
そうすけ いやそれはそうだよね。いっちゃんくらい実績がある人、NPBのドラフト1位で、新人王を獲っているような人はポジティブな感情にはならないだろうな、とは思っていたよ。「なんで獲ったんですか?」って球団に聞くような感じだった?
正田 いや、そういうことは思いませんよ。実際、会ってみないと分からないですから。
そうすけ そっかー。でもね、オレはいっちゃんを見てて、やっぱりすごいなと思ったの。ルーティンがしっかりしていて、球場に入ってから試合までの順番が完璧。替えのユニフォームを何枚かきれいに並べて、タオルを並べて、飲むものも一緒で……スタイルが確立されているんだなあって感心というか、すげえなって思って見ていた。これは下手すると何を食べるかまで決まっているぞって。
正田 たしかに、前に投げたときは何食べたかな、とかはありますね。ゲンは担ぎます。ただ、こだわりだしたらきりがないんでそのくらいですけど。
そうすけ 絶対パンツも一緒でしょ。
正田 それはないです(笑)。でも、実際に一緒に1シーズンを過ごして、「そうさん本気なんだ」って思いましたよ。ちゃんとそこは伝わりました。
そうすけ 本当に?
正田 はい。最初は「大丈夫かな」って思っていたんですけど、ちゃんと練習をしていたじゃないですか。若い選手と同じメニューをするってやっぱり大変ですよ。でもそれをしっかりやったうえで、結果を出した。それは僕にも伝わったし、ほかの選手にも伝わったと思います。背中で見せたんじゃないかと思いましたよ。
そうすけ そう言ってもらえると本当にうれしい。でも「大丈夫かな」って最初に思っていたというのはネガティブに感じていたってことだよね? オレ、ほかの選手にも後で言われたの。「最初は、芸人さんが遊び半分で来るんだろうと思って嫌だった」って。自分自身は、トライアウトを受けるって決めたときも、入団が決まった後も、ただ夢をかなえたい、自分を変えたいっていう一心だったから、そういう若い選手の気持ちにまで考えが及ばなくて。それを聞いたときは、ああそう考える人もいるよな、申し訳なかったな、と思ったんだけど。
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