雪景色を愉しむ、自然とふれ合う!『北海道 冬の「体験」旅』 旭川~富良野~帯広
冴え冴えした白雪のなか、ゆっくりと森の奥へと進む。一息ついてようやくあたりを見回す。人家はなく、原生林に囲まれ、森閑としていた。白化粧した樹木を見上げながら深呼吸。清涼な空気がのどをひんやりと伝わった。
ここ然別湖は大雪山国立公園唯一の自然湖。周囲はトドマツやエゾマツなど原生林が残る。この太古の自然を伝えている森に入り、冬の森の楽しさを味わえるのが、森のガイドウォークだ。案内役の然別湖ネイチャーセンターの石川昇司さんは言う。
「五感を使って感じてみてください」
確かに自然に身を投じてみると、感覚が変わる気がする。森の中でしばらく佇んでいると、遠くの小川のせせらぎ、鳥のさえずりが耳に流れてくるようになった。森が奏でる音楽のようで実に心地良い─。
冬の北海道を楽しむには、森のガイドウォークをはじめ、犬ぞりや星宙観察などが充実する体験型旅行がおすすめだ。雪原を滑空する熱気球も、冬の風物詩。眼下を流れる白銀の世界は幻想的だ。さらに然別湖では現在、約4万人が訪れる人気イベント「然別コタン」を開催中。こちらも見逃せない。
【アウトドア体験】
熱気球フライト
夏季は上昇・下降のみだが、冬季は十勝平野を自由に遊覧飛行ができる季節限定プログラム。大雪山や十勝連峰、富良野市街など、白銀の世界を一望できる。風の状態によっては、高度1000m付近まで上昇することも。
◆アルパインビジターセンター http://www.alpn.co.jp/center/
犬ぞり
世界一ロマンチックな乗り物とも、世界一過酷な乗り物ともいわれるのが犬ぞり。ツアーが終わると誰もが犬たちと一緒に撮影するほど仲良くなる。犬と一体となって雪原を疾走する感覚は、車やスノーバイクでは得られない。
◆どんころ野外学校 http://www.donkoro.com/
森のガイドウォーク
雪が倒木などを覆う冬は、スノーシューで道なき道を自由に散策できる。生き物の痕跡を辿るのも楽しい。取材当日は、キツツキ科のクマゲラが開けた穴を発見。ガイドの指導により、初心者でも安心して散策できる。
◆然別湖ネイチャーセンター http://www.nature-center.jp/
しかりべつ湖コタン
結氷した然別湖の湖上に幻の村「しかりべつ湖コタン」が現れる。氷のブロックで作られた「バー」や「シアター」「教会」、宿泊可能な「ロッジ」まである。写真は日帰り利用できる「氷上露天風呂」。3月20日まで開催。
◆然別湖ネイチャーセンター http://www.nature-center.jp/kotan/
北海道を知りたいなら寒さを楽しむことから
アウトドアに少し疲れたら屋内へ。もの作り体験プログラムも多彩で、チーズの手作り教室や、一流窯元による陶芸教室、そばの名産地のそば打ち体験など、訪れる者を飽きさせない。
「冬の北海道はどこまでも真っ白。そこが魅力。寒いですが、ぜひその寒さを楽しんでほしいですね」と石川さん。
東京に帰ると、いつもの気温なのに暑く感じた。氷点下の世界にいて、いつのまにか耐性がついたのだろう。そんな自分の変化を実感すると、少しは寒さを楽しめたかなと嬉しくなった。
【ものづくり体験】
陶芸
旭川で最も古い窯元の大雪窯では体験陶芸教室を開催。器を製作しながら、土の扱いや焼き物の楽しさを体験できる。作品は一旦教室に預け、仕上げ作業の後、約2カ月後に郵送してもらえる。先生の手ほどきにより、意外と上々の出来に。
◆大雪窯 http://taisetsugama.com/
チーズ作り
チーズをはじめ、バター、アイス、パンの手作り体験工房がある。製作時間は約40分、牛乳と生クリーム、乳酸で簡単に作れる。取材ではマスカルポーネを実作。富良野の牛乳を使ったチーズやアイス、プリンなどの直売も行う。
◆富良野チーズ工房 http://www.furano-cheese.jp/
そば打ち
新得町は明治32年の開拓以来、そば栽培が受け継がれている名産地。レストラン「新得そばの館」の手打ちそば道場では、専門講師が基本を丁寧に指導してくれる。出来上がったそばはレストランで実食。不格好でも味わい深い。
◆新得そばの館 http://shintokusoba.com/
北海道の体験型観光についてもっと知りたい方は、専用サイトをご覧ください。
「旅して体験!北海道」
http://www.hokkaido-taiken.jp/
運営/公益社団法人 北海道観光振興機構
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「旅して応援!ほっかいどう」
http://tabishite-ouen.visit-hokkaido.jp/