『この2冊があれば、寂しさもストレスも超えられる』
いい大人の女性だからこそ勧めたい、春の推薦図書~スペシャル対談④エッセイスト・小林久乃×ゲイの精神科医・Tomy
■「常識に囚われた女性にこの本が伴走します! と思って書きました」(小林)
小林 「先生の『精神科医Tomyが教える1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)は、処方箋です。傍らに寄り添ってくれる言葉がたくさんあって、辛いときに読み返したい」
Tomy 「普段、クリニックで患者さんの話を聞くときと同じ感覚です。なんとかしてあげたい。僕も、以前のパートナーの死亡や、属性、仕事と大変な時期があって。そういう時に浮かんできた言葉をメモしていたんです。その言葉が詰まっています」
小林 「実際、患者さんにも言葉を伝えたんですか?」
Tomy 「伝えて、その反応を見ていました。薬を処方するだけではなあ、と思っていましたから。だから臨床で使っている言葉だと思って欲しい」
小林「 だから伝わってくるものが、一般的な啓発本とは違うんですよね。もう先生、精神科医の域ではなくて、SNS界の聖者だと呼ばせてください。(笑)私も気になった言葉を伝えたいなと思ったんですけど、気づけば本が付箋だらけになっていたくらいです。逆に、先生のお勧めを聞かせてください」
Tomy 「これは帯にも入れている『ストレスを減らすたった一つの方法。それは「手放す」こと』(P14)ですね」
小林 「やっぱり。これ私も自分のTwitterでリツイートしました。そして先生の存在を知ることになったきっかけなんです。めちゃくちゃ強い言葉だなって思いました。ストレスは誰もが抱えるもので、それが原動力になることもわかっているんですけど、やっぱり避けたい。その解決策は期待、執着はしないことだなって改めて思った」
Tomy 「次点が『他人をガッカリさせいいいのよ』(P15)なんです。誰もがやりたいと思うことはあります。でもその意見を挙げれば誰かが落ち込む、それを当たり前だと思ったほうが楽ですよね」
小林 「処方箋、聖者と先生の書いた本を例えてきましたけど、ここでもう一つ。達観した先輩からアドバイスを受けている感じでもあります」
Tomy 「なんでもいいんですけどね。(笑)決めるのは読者であり、それから患者さん。少しでも病気を治したいと思って僕のところに来てくれているんだから、なんとかしたい。もちろんプロとして期待はしないけれど、上から目線でもなく、同じ土俵に上がっているわけでもありません。隣人愛のような感覚で読んでもらえたらと思います」
撮影/岩瀬有奈 ※撮影は2月に行われたものです
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