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日米最難関大学に2人息子を送り込んだ母は、一生モノの「〇〇」の技術を教えた

受験もその先も。一生使える力になる、「究極の育て方」③

今年も大学入試の合否発表の季節がやってきました。ここで紹介したいのは、長男が東大とイェール現役ダブル合格、次男が難関国立大学医学部合格と、受験の「超勝ち組」を育てた母・小成富貴子さんの教育法。彼女が子どもに教えたのは、一に「アイコンタクト+挨拶」二に「正しい自己紹介」三が「感謝と謝罪」でした。今回は大人になっても使える「感謝の技術」について、初著書『究極の育て方』より見てみましょう。

基本3:感謝と謝罪

 基本の三つ目は、感謝と謝罪の仕方です。
 ここでは感謝に絞ってお話しします。
 感謝の仕方において私がしたくなかったことは、子どもに無理矢理「ありがとう」と言わせること。
母:「ほら、ありがとうは? ありがとうと言いなさい」
子ども:「……ありがとう」
 よく目にする親子の光景ですね。
 これでは相手に対する感謝の気持ちは全く伝わりません。「ありがとう」の意味をしっかりと子どもに考えさせ、心からの感謝の気持ちを伝えられるようにする。そのために、
 

 

「~だから、ありがとう」
 と言えるようになることを目指しました。「~だから」という理由付けをきちんとすることがポイントです。「ありがとう」という感謝の言葉に加え、理由付けの言葉があると気持ちがより一層深く相手に届きます。
「おいしいクッキーを、ありがとう」
「ぼくが大好きなイチゴを、ありがとう」

 このように言われると、あげた人も思わずうれしくなってしまうものです。ただおざなりに「ありがとう」と言うのではなく、相手の心を動かす「理由のあるありがとう」を言えるようになること。これは私がこだわった感謝の方法です。

大人になっても使える感謝の極意

 実際大人になってからも、この感謝の方法はとても役に立ちます。
 例えば誰かにごちそうをしたとき「この間はごちそうさまでした」だけではなく、「久しぶりに美味しいお肉を食べられて幸せでした」と言われたら「連れて行ってあげてよかったな」と思うものです。
 逆に誰かにご飯に連れて行ってもらったとき、具体的な理由を添えて、相手の心を動かすお礼の言葉が伝えられるかどうかはとても重要です。
「お野菜がすごく新鮮でしたね」
「盛りだくさんのデザートには感激しました」

 など、具体的な表現があると相手の方もうれしくなってしまうものです。こういったことが自然にできるようになるためには、子どもの頃からの日々の積み重ねが大切です。
 また、日本人はその場でプレゼントを開くという習慣はありませんが、外国ではその場で開き、感謝の気持ちを伝えるということがよくあります。私のスペイン人の友人などはその場ですぐにプレゼントを開き「どんなにうれしいか」を表情と言葉で伝えてくれるのです。その様子を見ているだけで、「次はこんなものをプレゼントしたいな」と、自分までワクワクしてしまいます。

 心のこもった「ありがとう」が言えるようになるために、感謝の仕方を子どもの頃から教えておく。これは先生や上司といった身近な人だけでなく、世界の人々と付き合っていくこれからの子どもたちにとって、とても大切なことなのです。

『究極の育て方』より構成

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小成 富貴子

こなり ふきこ

上智大学卒業。在学時スペインに1年間留学。クリニック経営やスペイン文化発信など複数の仕事を掛け持つ「働く母」。長男をイェール+東大という日米の最難関大学、次男を難関国立大学医学部に送り込む。他長男は、高校2年生時に世界ディベート大会に出場、高校3年生時に参加した模擬国連世界大会で日本人初の優秀賞を受賞するなど国際大会でも活躍。その2人の息子を育てた独特の教育法は「AERA」「バイキング」でも紹介され話題に。「どこに出しても恥ずかしくない子どもを育てる」「わが子を真の国際人に」という信念のもと、教育の専門家ではない著者がオリジナルな視点で考え、子育てに実践してきた。


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