支出は「削る」よりも「守る」こと――。あきさんが本当の節約を教えてくれた
あきの「ズボラ家計簿」ならもう大丈夫。
節約しているつもりなのにお金が貯まらない
毎月、生活するだけで精一杯、ムダなものにお金を使っているつもりはない、それでもお金が貯まらないのは、収入が少ないせいだ。
そう思う人も多いかもしれません。
もちろん中には本当に収入が少なく、公的な援助が必要なほど困窮している方もいます。
しかし、多くの方は、公的援助が必要なほど収入が少ないわけではなく、無駄な支出を出さないように気をつけ、大きな贅沢をしているつもりもないのにお金が貯まらないという現象に悩まされています。
つまり節約しているつもりなのに、なぜかお金が貯まらないのです。
◆しているつもりなだけの節約を疑う
このような方は、節約するところが間違っている可能性を考えてみましょう。
私の経験上、食費、日用品といった日々の中で必ずいる支出を1円でも安くしようとする節約は、ほとんど効果を発揮しません。
週1回のまとめ買いをしたり、食材を冷凍にしたり、スーパーをはしごしたり、値引きシールの張っているものを買うようにしたり、1週間の献立リストを作ったりするような節約は、手間をかけて取り組んでも、節約の効果はせいぜい月に数千円程度。
1ヵ月かけて懸命に節約に励んでも、ご主人の飲み会がいつもより1、2回多いだけであっさり帳消しになってしまいます。
お金は多少節約できたとしても、時間がかかり、時間の節約にはならない節約術も多いものです。
このような節約は、手間のわりに効果の少ない「しているつもりなだけの節約」です。
◆重要なのはいくらまでなら使えるかを知ること
食費や日用品を1円でも安くすませるように頑張る節約は、「しているつもりなだけの節約」であるといっても、お金が貯められないのであれば、少しでも節約したいと思うもの。
そのような場合に有効な節約法は、「いくらまでなら使えるか」をしっかり把握することです。
食費が月に4万円なら、4万円を毎月しっかり守ることです。
今月はあれがあったから仕方がないというような「今月だけの特例」を出さずに、毎月いつも同じにすることです。
食費、日用品といった日々の生活の中で必ずかかる支出は、「削る」よりも「守る」ことを心がけるだけで充分なのです。
◆本当に節約すべきポイントは
真に家計を圧迫しているのは、多くの場合、食費や日用品ではありません。
ちょっと休憩のつもりで立ち寄ったカフェや、自動販売機で買ったジュース、あと1000円で送料無料だからと1つ余計に買ってしまったネットショッピング。
そのようなちょっとした無駄遣いこそ真に節約すべきポイントなのです。
この無駄遣いにあたる支出を自動的にリストアップし、はっきりと「視覚化、数字化」することに焦点を当てたのが、拙書「1日1行! 2年で350万円貯めた あきのズボラ家計簿」です。
普通の家計簿を、漫然とつけているだけでは、無駄遣いははっきりとは見えません。
あきのズボラ家計簿では、1日1行、簡単な家計簿をつけるだけで、無駄遣いが自然に浮き上がります。
自然に浮き上がらせることができれば、何をどうすればいいのかという対策も練りやすいものです。
まずは1ヵ月だけでも、家計の現状を知るために家計簿をつける。
なんとなく痩せたいと思うよりも、まずは体重計にのってみる、レコーディングダイエットと同じ原理です。
その一歩を踏み出すことが、これから家計を改善するための足掛かりになります。
【『1日1行! 2年で350万貯めた あきのズボラ家計簿』より構成】