20代の生の声が出た!「結論:コンビニはいるの? いらないの?」
【続・コンビニが日本から消えたなら 渡辺広明×原田曜平先生×大学生研究員でガチ対談④】
■まとめをしましょう。コスパとインスタ映えなどの付加価値、両面のバランスが取れた新たな形態のコンビニができるといい!!
原田:アメリカのTrader Joe’sのイメージが若者にフィットするのかもしれませんね。プライベートブランドの割合がすごく多いから、コストが安いし、おしゃれで美味しい。あれを日本で真似できるかってのは難しいのかもしれないけど、コストとインスタ映えっていう付加価値という部分ですごくバランス取れていると思う。トートバッグも日本で高価格で売られているし(価格.comで550円~6790円)。みなさんが求めているのはそういうイメージなんだろうなって。高度なレベルでバランスが保たれているコンビニを欲しているのでしょう。もしくは、基本的にはプライベートブランドの比率をものすごく高めて、スイーツや健康志向の食品だけは多少高くてもインスタ映えしたり付加価値を付けてあげる。そんなイメージなのかなと…。今のコンビニは、店内の雰囲気、商品のパッケージにしても、若者向けのお店じゃなくなっちゃったんで、それはメーカーさんも含めてなんだけど、君らがインスタだったり、言の葉に載せるものが著しく少なくなってしまったというのが現状で、この点についてはともかく改善すべき。これって今の中年にとってマイナスとなることではないと思うんだよ。今の中年って気分は若い。人口ボリュームは少ないけど、ぜひとも若者基準でも商品開発、店舗開発がされるべきだと感じましたね。
渡辺:コンビニは、小売業としては世界最強だと私は思っています。都会での話が今回は多かったと思うんですけど、24時間、いつでも、どこでも、みたらし団子が食べられる国って世界で日本だけなんですよ。そして、弁当と呼ばれる中食の味のレベルがすごく高いんですよ。ただし、先ほどの外国人労働者のことだったり、社会の課題と向き合わなくてはという段階に来ているのも事実。コンビニでのサービスがどんどん増えていけばみなさん満足していくんだけど、やる方がこなせなくなっているという点に悩みがあるんです。ただし原田先生がおっしゃったように、シニア層が多くなっているんで、シニア向けの商品が多いんですよ。それで、若者っていう存在をコンビニは忘れてしまっているんですよね。元々は若者向けが強かったのに、今は若者だけ狙ってしまうと、彼らはコスパ意識も強いし、人口数も少ないし、そこを狙って開発しても勝てないとなっているんです。でも、若者向けを狙っても、上の世代の人たち嫌がらないであろうなと、今回の対談で私は感じたから、もう一度開発にトライしてみたいと思いました。
原田:若者の感性と渡辺さんの知識で、この座組みで、コンビニと一緒に組ませていただき、新しい形態の店舗開発の取り組みに参加させていただきたいですよね。
一同:やりたいです!! やりましょう!!
原田:人口的には、今の学生世代が減ってきているんだけど、そこがSNSをやっている最大多数になっているんで、拡散という面では最も機能しているのは事実だし、親子仲も良くなっていってる社会傾向があるので、親世代への波及効果が必ずあるはずです。
渡辺:確実にありますね。今回のSNSでのつぶやきが引き起こしたトイレットペーパー騒動なんて一番わかりやすい例で。実は若い子たちがSNSでトイレットペーパーがないっていうのはデマだよと、イチ早く真実を伝えていた。デマ騒動に振り回されて買い占めしてしまった人たちはシニア層で、SNSを普段見ていない人々がいきなり行動しちゃってたようです。これは負のスパイラルとして噴出したケースだから、これを機に反省して正のスパイラルに持っていきたいですね。