日本について猛勉強し、幕府から信頼と「開国」を勝ち取った黒船のトップリーダー・ペリー |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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日本について猛勉強し、幕府から信頼と「開国」を勝ち取った黒船のトップリーダー・ペリー

歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第14回 ~ペリー~

○比肩(ひけん)
 自立心、独立心旺盛のマイペースタイプ。頑固で束縛を嫌う。一匹狼で負けず嫌いである。ペリーはこの星を二つ持っており、これらの要素が強まっていた可能性が高い。
 負けず嫌いなペリーは出世欲が強かったのであろう。日本を訪れた際、ペリーは東インド艦隊の代将という地位であったが、これは海軍軍人の最高位である。航海中も様々な本を読む等して一人もくもくと自己修養に励んでいたようで、努力が出世に繋がったのだろう。また、一匹狼で独りよがりだったのだろうか?記録によると、ユーモアはあまり解さず、どちらかといえば無口で愛想のよいほうではなかったという。

○偏官(へんかん)
 思い立ったら即行動のガツガツタイプ。攻撃的、行動的な星。人情深い。
 ペリーが日本の開国に成功した理由の一つ、それがこの「偏官」に関連するのではないだろうか。2度目の来航の際、浦賀での応接を望む幕府に対し、ペリーはこれを拒否。膠着状態に陥った際、攻撃的、行動的なペリーは、全艦を生麦へ、そして羽田沖まで北上させるという威嚇行動を取っている。「黒船艦隊北上」の知らせに幕府は慌てふためき、ペリーの望み通り、最終的に横浜村を応接地にすることが決定した。軍事力を背景にしたペリーの作戦勝ちである。この行動により、ペリーが手ごわい相手であることを幕府に悟らせ、その後の交渉過程で有利に作用したことだろう。

○冠帯(かんたい)
 冠帯は女王様の意味。独立精神旺盛で華やかさを好む。社交的な性格で、女性を対象にして成功する。
 これまで見て来たように、ペリーは独立精神旺盛であったようである。しかし、無口でユーモアに欠けていたというペリーは社交的なタイプには見えない。船上では船員による素人劇団があり時折芝居が行われていたようであるが、このときばかりはペリーは腹をかかえて笑ったり涙を流したりしていたそうで、もしかしたら記録に残っていない社交的なペリーが親しい間柄で見られていたのだろうか。

○墓(ぼ)
 探求心があり凝り性。先祖供養の役目があり、墓参りを熱心に行って開運する。

○長生(ちょうせい)
 学問が好きで順応性が高く、穏やかな性格。とにかく人から信用される星。
 ペリーの学問好きはよく知られている。考古学、魚類学、植物学、語学など幅広い分野に関心があった。江戸湾で幕府との交渉中も、乗組員に漁をさせ、面白い魚は写生をして皮をはいだりアルコール漬けにしたりした。
 また、ペリーは日本に赴くよう命令が出た後、わずかな時間を割いて日本について猛勉強をしている。日本近海に行ったことのある捕鯨船長を訪ね海流や沿岸の地勢について知識を得たり、貿易業者や科学者から話を聞いたりした他、日本に関する本も集め読み漁った。その数40冊以上。その中には「ニッポン、日本に関する記録」(シーボルト著)や「日本史」(エンゲルベルト・ケンプフェル著)等があり、日本の歴史はもちろん、風俗、習慣にいたるまで学んだという。ここまで来ると、「墓」の探求心が強く、凝り性の性格が出ているのかもしれない。日本のことをよく勉強していたからこそ信用に繋がったとも言えるが、いずれにせよ、ペリーが信頼できる人物だったからこそ、幕府は横浜での会談に応じ、最終的に開国に至ったのだろう。

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妃萃(本名:油川さゆり)

ひすい

青森県八戸市出身。慶應義塾大学 社会学研究科 教育学専攻 修士課程修了、同研究科 同専攻 後期博士課程在学中。2013年鳥海流・鳥海伯萃より四柱推命の指南を受ける。これまで500人以上を鑑定。多数の弟子を輩出。

元放送局報道記者。フリーアナウンサーとして、BS11の番組にレギュラー出演しているほか、ナレーターや司会として活動中。日本の歴史、伝統芸能を伝えるため、歴史勉強会、その他イベントを主宰。自身も大和言葉、辞世の句、武田氏と油川氏等について講演活動を行う。合同会社真己、共同代表。また、2016年6月から「カミムスヒ」というソングユニットで歌手活動を開始。手話検定3級、ホームヘルパー、視覚障害者ガイドヘルパーの資格を持ち、社会福祉活動に積極的に携わる。


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