日本の文化を深く愛し、あらゆる分野で日本人に影響を与えたオランダ商館医・シーボルト |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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日本の文化を深く愛し、あらゆる分野で日本人に影響を与えたオランダ商館医・シーボルト

歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第15回 ~シーボルト~

 歴史上の人物に迫るには様々なアプローチがあるが、ここでは四柱推命(しちゅうすいめい)という手法を用いて、歴史上の人物がどんな性格であり、なぜ成功したのか(失敗したのか)、また歴史上の人物同士の相性を読み解く。※四柱推命と用語の説明はページの最後をご覧ください。

 今回は、医学、植物学、生物学、民俗学等様々な分野で日本に影響を与えた、オランダ商館医、シーボルトを鑑定する。

フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト:(1796-1866)
生年月日:1796年2月17日 

 それでは、上の命式表を見ながら鑑定していく。

○日柱の干支(かんし):「丙辰」(ひのえたつ)
 これは「春」の「太陽」を表す。ちょうど今の時期である。寒く厳しい冬を終え、優しい太陽の光を受け、木々が芽吹く春。シーボルトも温かく人に元気を与える、そんな存在だったのだろうか。「太陽」がなければこの世から光が消えるわけで、人に影響を与える存在だったことは間違いない。長崎・出島のオランダ商館医として日本を訪れたシーボルトだが、西洋医学を日本に広めたことはもちろん、植物学、生物学、民俗学、地理学、考古学にも大きく貢献している。
 同様に「丙辰」を持つ有名人として、スティーブジョブズ、美空ひばり、上戸彩等がいる。

★「律音(りっちん)」を持っている!
 シーボルトの命式には、日柱に「丙辰」、年柱に「丙辰」が入っている。このように、日柱、月柱、年柱のどこかに同じ干支が2つ以上入っている人を律音(りっちん)と言い、人一倍エネルギーが強く、殊に一つのことを徹底的に追求することで成功する、スペシャリストタイプである。シーボルトは、ただでさえ、「冠帯」(女王様の星)というエネルギーの強い星を2つ持っており、運勢エネルギーは「29」と高いが、律音であることにより、この倍のエネルギーを持っているとみなされる。つまり、シーボルトは29×2で、「58」に相当する強いエネルギーを持っているのである。ちなみに、全体のエネルギーの平均は「15」である。シーボルトがどれほど強靭なパワーを持っていたかわかるだろう。毎日3時間睡眠で、年中活動的に生活していたシーボルト。もともと他の人とは異なる、絶大なエネルギーを持っていたのだろう。

 続いて、通変星、蔵干通変星、十二運星から、性格を鑑定する。

○主星「比肩(ひけん)」
 自立心、独立心旺盛のマイペースタイプ。頑固で束縛を嫌う。一匹狼で負けず嫌いである。シーボルトはこの星を2つ持っているため、比肩の性質が強まっている可能性が高い。
「比肩」の人は独立心が強く、自国から出て行きたがる人が多い。シーボルトもそのタイプだろうか。早くからシーボルトは遠く離れた国で自然誌学の研究をしたいと希望していた。大学を卒業後、フランクフルトのゼンケンベルグ自然研究協会の会員となり、自然誌学的なコレクション収集にあたっていた。閉ざされた小さな学者社会では満足できなかったのだろう。東インド勤務のオランダ政府軍医職の話がくると、シーボルトは大喜びで受け入れたという。
    
○自星「食神(しょくじん)」
 おおらかで遊び好き、おしゃべりで明るく人気者の星。また、子宝に恵まれ、子どもが大好き。子どもとの縁が深いのもこの星の特徴である。シーボルトはこの星を2つ持っているため、食神の性質が強まっている可能性が高い。
 シーボルトの写真を見ると、どれも険しい顔のものばかりで、おおらかな性格はあまり想像がつかないというのが、個人的な印象である。しかし、人気者であったことは確かであったようである。「鳴滝塾」の前では、シーボルトの診察を患者が列をなして待っていた。また、江戸参府の道中、彼の訪問が村に前もって知らされると、外道沿いには彼に質問を投げかけようとする群衆でいっぱいになったという。これはもちろん、シーボルトの医学的な資質が広く知れ渡っていたことが要因であろうが、外国人慣れしていない当時の日本人が、話かけやすい印象を持ったことも要因の一つと言える。
 また、遊ぶことが大好きなのが「食神」の特徴である。研究に追われ、遊んでいる時間などあったのだろうか?と思われるほど多忙なシーボルトであるが、日本での研究生活自体が楽しくて仕方なかったようである。着任3か月後に叔父のエリアスに送った手紙に「自然誌学と医学の分野における休みない活動にともなう気楽な満足感をもって、私の人生で最高に幸せな日々を送っています」と綴っている。
 また、シーボルトは子宝にも恵まれた。定期的に日本人患者の往診を行っていたが、その際、30歳のシーボルトは楠本お瀧という16歳の少女に出会い恋に落ちた。このお瀧との間に生まれたのが、楠本イネである。シーボルト事件による国外追放処分により日本を追われたシーボルトは、お瀧、イネとの別れを余儀なくされた。子煩悩のシーボルトにとってさぞ辛い決断だっただろう。その後、シーボルトはヘレーネ・フォン・ガンゲルンと結婚し、3男2女を設けている。

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妃萃(本名:油川さゆり)

ひすい

青森県八戸市出身。慶應義塾大学 社会学研究科 教育学専攻 修士課程修了、同研究科 同専攻 後期博士課程在学中。2013年鳥海流・鳥海伯萃より四柱推命の指南を受ける。これまで500人以上を鑑定。多数の弟子を輩出。

元放送局報道記者。フリーアナウンサーとして、BS11の番組にレギュラー出演しているほか、ナレーターや司会として活動中。日本の歴史、伝統芸能を伝えるため、歴史勉強会、その他イベントを主宰。自身も大和言葉、辞世の句、武田氏と油川氏等について講演活動を行う。合同会社真己、共同代表。また、2016年6月から「カミムスヒ」というソングユニットで歌手活動を開始。手話検定3級、ホームヘルパー、視覚障害者ガイドヘルパーの資格を持ち、社会福祉活動に積極的に携わる。


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