「危なそうだな、と思うものは事前に全部つぶす」佐藤ママのリスクマネージメントがすごい
Q7 子どもの「危ない」を回避するために、どんなことに気をつけましたか?
「ここまで考えるの?」というレベルで危険を想定せよ
とにかく想像力を働かせること。「ここまで考えるの?」というぐらい想像しなければダメです。例えばお母さんが子どもを乗せた車で、キーをかけたままにしておいて、ちょっと離れた自販機にジュースを買いにいく。これはありえないですよ。誰かが車に乗ってそのまま走り去ってしまったらどうしますか? 私は毎回、車を出発させる前に4人の子どもが席についているか「1、2、3、4」と声に出して指差し確認していたくらいです。
親が気をつけるべき「危険」ということで、一般論を少しお話しさせていただきます。
昔は洋服のボタンですね。今はなかなか落ちないようになりましたが、昔はこれを飲み込んで窒息してしまうことがよくありました。
逆に今はおもちゃについているボタン電池が危ないんです。私はポロッと取れてしまわないように全部ガムテープで止めていました。
次に危ないのがピーナッツ。ピーナッツの大きさって、ちょうど子どもの気管に詰まってしまう大きさなんです。すっぽり入ってしまって、さらにピーナッツが唾液を吸って膨らみ、きっちり気道を密閉してしまうんです。ですので、子どもたちが小学校に入学するまでピーナッツは買いませんでした。一粒で死んでしまう可能性がありますから。だから主人にも「柿ピーとかは一切買ってこないでね」と言っていました。文字通り「万が一」ぐらいの可能性ですが、それで子どもが死んでしまったら終わりです。
節分で使う豆も危ないですね。一応行事なので子どもにもさせるんですが、一粒でも家に豆があると死ぬ可能性が出てくるので、一人ひとり廊下に並ばせて順番に庭に向かって投げさせていました。子どもたちも元々食べるのは好きじゃないので、全部投げて、はい終わりです(笑)。
こうした危険を想像するためには日ごろの情報収集が大切です。育児書はもちろんですが、新聞のニュースや投書欄をよくチェックしていました。事故のニュースを読んで「こんなこと滅多にないよね」で終わらせてはダメです。まだ日本で1例かもしれないですが、2例目がわが家かもしれません。私は子どものゼリーの窒息事故をニュースで見て以来ゼリーは絶対買わないようにしました。お風呂で子どもが溺れたというニュースを聞けば、お風呂では一人上がるたびに水を抜くことを徹底していました。
とにかく危なそうだな、と思うものは事前に全部つぶす。これは勉強だけではなく親が持つ心構え全般に言えることです。