信じる勇気を持てる自分に変えていく【久瑠あさ美メンタルトレーニング】
久瑠あさ美の「コロナ禍以後をいかに生きるか」Vol.5
コロナ禍によって、それ以後の生活スタイルや、働き方、生き方までも変わろうとしている今、この不透明な時代に対して多くの人たちがこれまで以上に大きな不安を抱いています。家庭内DVの増加、鬱症状による心身の不調、またこれから生きていくことに自信さえも無くしてしまった、などという人たちも多くいます。今後、自分たちを取り巻く世の中もさらに不安定なものになっていくことが予想されています。しかしそれでも、今回のウイルス禍を「自分と向き合い、自分の在り方やこれからの生き方を見直すきっかけ」ととらえ直せるかどうかが大切だと考えています。
ならばどうやってこの逆境を乗り越えられるのか?
どうしたらより良く生きることができるのか?
数多くの著名人たちから支持を受けているメンタルトレーナーの久瑠あさ美が、初めてYouTube動画と連動してお送りするメンタルトレーニングの実践現場を公開。久瑠式メンタルトレーニングのノウハウを余すことなく披露した集中連載として同時連載していきます!(聞き手:弊社編集・鈴木康成)
*まずは以下の映像をご覧ください。
■あなたはあなた自身が創りだしたもの
あなたの中には実は二人の自分がいます。「意識できている自分」と「意識できていない自分」です。意識できている自分=顕在意識は、全体の1割以下でしかありません。残りの9割は、意識できていない潜在意識の自分なのです。
全体のほんの数%の、表に見えている顕在的な自分のことを「これが自分だ」と思って認識しているわけです。要は「鏡に映ってる自分」を自分だと認識しているようなものです。
ですから、あなたがこの記事を読んでいるこの瞬間も、その自分が本当に真実の自分なのか、残りの90%はどう動いているか、潜在意識は無自覚なので確認すらできないのです。
残り90%以上である潜在意識を意識することはできないし、もちろん活用することもできていない、けれど存在しているのです。
そして、その「目に見えない意識」が思わぬことをするんです。
例えば、頭では喧嘩するつもりも無いのに、「あれ? まずい方向に話がいってしまっているぞ」と思いながらも、意地を張ってしまい、結局は言い合いになって喧嘩してしまうことってありますよね。
「いやいや、ここで謝っとけ!」「まずい! それを言っちゃあ、もう没交渉だろ!」と頭では思いながら、心の声に逆らえない。
人間の脳は実に崇高にできあがったシステムです。まして長年個々に教育されて構築されてきた経験や概念を、そう簡単に変更することを自らが許さないのです。自分が自分に許可を出そうとしない、つまり人間は「変化を拒む」生き物なのです。ちょっとした注意や容易なテクニックでどうにかなる代物ではないということです。
だからこそ私はあえて言います。「あなたという存在」は、あなたが自覚していようが無自覚であろうとも、他でもないあなた自身によって創りだされている。逆を言えば、あなた次第でいくらでも変えられるということです。
とかく人間は小難しく物事を捉えがちですが、潜在意識の自分はとてもシンプルです。今自分が「これが自分だ」と思ったものにしかなりようがないし、言い方を変えれば、「自分ってこれなんだ」と決められたら、人はそれになることができるということ。それが崇高な、潜在意識9割のところ含めた人間の、潜在的に備わっている力なのです。
その力を引き出すにはコツがいります。そのためのトレーニングは無限にあります。
人間が「変わる瞬間」には、本当に劇的に変わるんです。私はこれまで多くのクライアントの「変わる瞬間」を目撃してきました。
それでは、変わる人と変わらない人の違いは何か。
たとえば私が、「そんな自分になれるとしたら、なりたいですか、なりたくないですか?」とこっそり訊いたら、多くの場合、「本当になれるんですか?」と訊いてくることでしょう。
そしてその人たちは、私が「本当です」と答えても、「……本当に、本当ですか?」と、まだ疑っているものです。
「本当ですか?」という何%かの疑いが、その人の、本気を引き出してくれない、だから「変われない」のではなく、「変わりたいと言いながら、変わるつもりがない」のです。
だからすべてのトレーニングの前提として、「本気で自分を信じきるためのマインドセットアップ」がまず大事になってきます。「疑い深い自分」を「信じる勇気を持てる自分」に変えていく本気を引き出すトレーニングがまず大事なんです。
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