境内は猫だらけ!? 縁結びで有名なパワースポット「今戸神社」の秘密
猫個人(にゃんこじん)
まず、賽銭箱の前に立ち、社殿を見上げると、子どもの背丈ほど(70cm前後)の大きさの招き猫の像が出迎えてくれる。じつはその奥には、さらに大きな招き猫が鎮座しているのだ。大きさは1メートルを超えるだろうか、どっしりとした佇まいで参拝客をも守っている。社殿は一般公開されていないが、祈祷のときには拝観可能だ。
この社殿の左手前には、「石のなで猫」が置かれている。心を込めてなでた後に写真を撮り、その画像を携帯電話の待ち受けにすると願いをかなえてくれるのだとか。取材当日も、平日にもかかわらず多くの女性が訪れ、この像をなでていた。
続いて社務所へ行くと、ここにも招き猫が奉納されている。猫をテーマにした作品のヒット祈願に制作陣が訪れることも多く、本誌でも映画『世界から猫が消えたなら』の特製招き猫を掲載している。筆者が数年前に訪れた際は、マンガ『夏目友人帳』のニャンコ先生をモチーフにした招き猫が奉納されていた。
もちろん、授与品も招き猫が描かれていて、伊弉諾尊(イザナギ)と伊弉冉尊(イザナミ)をモチーフにした夫婦猫「ナギくん」「ナミちゃん」だけでなく、白、黒、金の招き猫が3連になったものなど、ユニークなデザインなお守りもある。
この招き猫をデザインしたのは、神主の市野智恵さん。イラストレーターとしても活躍しており、鈴廣かまぼこ浅草店のパンフレットや商品パッケージに描かれた招き猫は、市野さんの作品だという。また、同店には市野さんがかまぼこ板で作成した熊手もあるそうだ。
ほかにも、境内の植え込みが招き猫モチーフの置き物で飾られているなど、どこを見ても招き猫だらけ。そんな猫たちがおもに招いてくれるのは「ご縁」。恋愛成就だけでなく、仕事や人、ものなどとの縁をつなぐご利益があるとされる。
さらに、“リアル招き猫”と評判の白猫「ナミちゃん」が現れることも。その詳細は『一個人』6月号でチェックしてほしい。