話題のグルテンフリー。小麦はダメよ。じゃあ何を食べるべき?
欧米発のグルテンフリーダイエットを徹底解剖②
●食べてはいけないモノ、いいモノ
(前編)では、グルテンの性質とダイエットとの関係を解説してきた。ここでは、食べてはいけないモノ、いいモノをみていきたい。
まずはおさらいから。グルテンを含む食品は、パン、ピザ、パスタ、うどん、ラーメン、そうめん、そば(10割でないもの)などの麺類、ケーキやクッキー、ドーナツ、マフィン、パンケーキなどの菓子類、お好み焼き、中華まん、ギョウザ、シリアル、カレーのルー。
他に注意すべきものとしては、衣がついている揚げ物全般。次に醤油だ。醤油の原料としてぱっと思い浮かべるのは大豆だが、実は小麦も使われているので要注意。さらに味噌も多くの場合、麦が調合されている。
こうしてみると、日本人の食生活の中にもグルテンはかなり根づいていることが分かるだろう。
ちなみに欧米では、上記の品目でもグルテンフリー仕様のものが多く売られていて「コンビニでグルテンフリーのスイーツ、ライスうどんが売っています」(溝口氏)とのことだ。醤油もキッコーマンがグルテンフリー醤油を発売していて、欧米での主力商品になっている(日本国内では市販されていないものの、ネット通販などで購入可)。
では逆に食べていいものはなにか。
豆類、卵、トウモロコシ、果物、肉、魚、ナッツ、バター、チーズ、牛乳、ヨーグルト、油、野菜、スパイス類、イモ類、お米などだ。日本人の主食、米がOKなのは心強い。ただし…「ダイエット効果を高めたかったら、糖質であるお米も抜いた方がベター」(同)とのことで、パンの代わりにと米を山盛りに食べるのは控えたい。
●グルテンフリーに見えて、そうとは言えない微妙な食品
なかなかここまで気を配るのは大変だが、厳密さを求めるのであれば以下の食品にも注意が必要だ。
①米粉パン
最近小麦の代わりに米粉を使う「米粉パン」が表れ、人気だ。しかし残念ながら「米粉パンにも結局グルテンが入っている」(同)のだという。実際に米粉だけの生地では粘り気を出すのが難しくなかなか膨らみにくいので、「つなぎ」の役割を果たすグルテンが入れられていることがよくあるそうだ。
②コンビニやスーパーの加工食品全般
残念なことに、コンビニで売っている鮭おにぎりやスーパーの惣菜などにも、小麦は含まれている。裏の商品ラベルをよく見てみると…ほぼ100%「原材料の一部に小麦を含む」とあるのに気づく。これは調味料などに醤油が使われるためと推察される。
●肉食のススメ
こうしてみると、なかなか一般サラリーマンの方などには、グルテンフリーはハードルが高いと思われるかもしれない。しかし、ひとつ救いの手となるのが溝口先生も実践しているという「肉食」だ。
昼食であれば、定食屋さんで衣を外したトンカツなど。さらに最近は手軽に食べれるステーキもある。いずれも野菜を多めに注文するなどのひと工夫をすれば、ご飯を食べ過ぎることもなく、栄養バランスもとれてくる。
また自炊の場合は「豚バラをゆがいておいて、レタスの上にのせて食べる」(同)のもいいだろう。
また一人飲みができるタイプであれば、居酒屋に行って焼き鳥で一杯というのも贅沢なグルテンフリーだ。
「僕自身はあまりお酒を飲む方ではないんですが、お酒飲みの方が実はグルテンフリーはやりやすいんです。焼酎を飲みながら焼き鳥を食べて、目玉焼きを食べてと。ビールは控えた方がいいですが、焼酎(麦焼酎は除く)はOKです」(同)
これからグルテンフリーダイエットに挑戦する方は、まず麺類、パン、パスタなど、大きなグルテン食品は絶対抜くように心がけ、このような「肉食」を楽しみつつ実践してはいかがだろうか。
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※一部誤った表現があり、原文を修正いたしました。(5月30日16時46分更新)