「イェール+東大」の母VS「灘⇒東大理3」の母。共通すること3つ
編集者が感じとった、両極端のママに相通ずるもの
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1、褒め方がすごい
小成ママは褒めるときには必ず「どういう所に自分が感動しているのか」を伝えるようにしていたという。例えば絵を描いたら、
「いろんな色を使っているから、見ていると楽しい気持ちになるね」
「目の付けどころが独創的でいいね」
といった具合だ。さらにそれで終わらず、子どもに質問(絵であれば、なぜこの色をつかったのか?など)を投げかけ会話を発展させていったという。
佐藤ママも非常に似ている。例えば子どもにものを持ってきてもらったら、
「ちょうど欲しいときに持ってきてくれたわね」
という風に、ワンポイントの「理由」を言葉にして子どもに伝えたそう。また関西出身らしく常に「どうしたら“ウケる”か」を考えながら、褒めるポイントをさぐり、子どもたちの笑顔を引き出していったという。
2、きれいな日本語を大事にしていた
留学経験があり、現在スペイン文化発信の仕事も手がける小成ママ。しかし大事にしていたのはやはり日本語。自国の言葉を大切にしてはじめて、相手の国の言葉も大切にできる、と考えていたそう。
丁寧な言葉遣いを母親自身が心がけ実践することで、自然に子どもたちにも伝わっていった。長男は小学生から電話口での敬語での受け答えをマスター。友達の家に電話をかけるときは「〇〇君とご一緒させていただいております、〇〇ですが…」と始めていたそうだ。
さらに子どもたちに「お母さま」と呼ばせていたエピソードも印象深い。
佐藤ママも英語教師経験があるが、「早期の英語教育は必要ない」と言い、その代わりに日本語・国語を徹底的に教えることの重要性を強調していた。
とくに一番基本的な日本語のルールに則ってつくられている“童謡”を教材として大切にし3歳までに1万曲歌い聞かせていった。
3、「哲学」を持っている
ふたりとも独自の「哲学」を持っている。小成ママであれば、「わが子を真の国際人に育てる」、佐藤ママであれば、「学校任せにせず、母親が責任を持って100%子どもの面倒を見る」という哲学だ。
そして驚くのは、それが誰に影響を受けたわけでなく、オリジナルであること。小成ママは育児書を読むタイプでなくお手本はいなかった。20歳時のスペイン留学が原体験となって、自分の頭で考えながら自分だけの子育てを作り上げていった。
佐藤ママも、2年間の教師経験から「学校任せではいけない」と思い至り、100%の力を子どもたちに注いだ。
ブレない哲学、それを貫き通すことは並大抵のことではない。ふたりのスーパーママからあらためて“母の強さ”を感じさせられた。