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「イェール+東大」の母VS「灘⇒東大理3」の母。共通すること3つ

編集者が感じとった、両極端のママに相通ずるもの

「イェール+東大」の母・小成富貴子さんと「灘⇒東大理3」の母・佐藤亮子さん。小成さんの初著書『究極の育て方』を担当し、佐藤さんにWEBマガジン「BEST T!MES」のインタビュー企画「学考」で取材をした編集者が感じとった3つの共通点。かたや「勉強しなさい」と言ったことがない、“非お受験ママ”、かたや筆圧の強さにまで目を配る“プロママ”。対照的に見えるふたりだが、やはり一流を育てる過程には相通ずる部分があった。

関連記事①:「東大は滑り止め」エリートを育てた母が、“お勉強”より大事にしていたこと。
関連記事②:やっぱり家庭が9割。「灘⇒東大理3」の母・佐藤ママが2年間の教師経験を経て気づいたこと

1、褒め方がすごい

 

 小成ママは褒めるときには必ず「どういう所に自分が感動しているのか」を伝えるようにしていたという。例えば絵を描いたら、

「いろんな色を使っているから、見ていると楽しい気持ちになるね」

「目の付けどころが独創的でいいね」

 といった具合だ。さらにそれで終わらず、子どもに質問(絵であれば、なぜこの色をつかったのか?など)を投げかけ会話を発展させていったという。

 佐藤ママも非常に似ている。例えば子どもにものを持ってきてもらったら、

「ちょうど欲しいときに持ってきてくれたわね」

 という風に、ワンポイントの「理由」を言葉にして子どもに伝えたそう。また関西出身らしく常に「どうしたら“ウケる”か」を考えながら、褒めるポイントをさぐり、子どもたちの笑顔を引き出していったという。

 2、きれいな日本語を大事にしていた

 留学経験があり、現在スペイン文化発信の仕事も手がける小成ママ。しかし大事にしていたのはやはり日本語。自国の言葉を大切にしてはじめて、相手の国の言葉も大切にできる、と考えていたそう。

 丁寧な言葉遣いを母親自身が心がけ実践することで、自然に子どもたちにも伝わっていった。長男は小学生から電話口での敬語での受け答えをマスター。友達の家に電話をかけるときは「〇〇君とご一緒させていただいております、〇〇ですが…」と始めていたそうだ。

 さらに子どもたちに「お母さま」と呼ばせていたエピソードも印象深い。

 佐藤ママも英語教師経験があるが、「早期の英語教育は必要ない」と言い、その代わりに日本語・国語を徹底的に教えることの重要性を強調していた。

 とくに一番基本的な日本語のルールに則ってつくられている“童謡”を教材として大切にし3歳までに1万曲歌い聞かせていった。

 3、「哲学」を持っている

 ふたりとも独自の「哲学」を持っている。小成ママであれば、「わが子を真の国際人に育てる」、佐藤ママであれば、「学校任せにせず、母親が責任を持って100%子どもの面倒を見る」という哲学だ。

 そして驚くのは、それが誰に影響を受けたわけでなく、オリジナルであること。小成ママは育児書を読むタイプでなくお手本はいなかった。20歳時のスペイン留学が原体験となって、自分の頭で考えながら自分だけの子育てを作り上げていった。

 佐藤ママも、2年間の教師経験から「学校任せではいけない」と思い至り、100%の力を子どもたちに注いだ。

 ブレない哲学、それを貫き通すことは並大抵のことではない。ふたりのスーパーママからあらためて“母の強さ”を感じさせられた。

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