EXILE小林直己さんが語る
「映画が人生を救う瞬間」
「たたら侍」公開記念特別インタビュー 3
再上映が決定し、公開中の映画「たたら侍」で、小林直己さんは映画初出演を果たしました。EXILEそして3代目J Soul Blothersのパフォーマーでも中心人物として活躍する彼が、撮影を通じて強く感じた日本人の心とは? 撮影秘話や日本刀の歴史など、存分に語り尽くします!
武器であり、美術品でもある刀。
その魅力とは?
――この映画を記念して、現役の刀匠の手で五振りの日本刀が造られ、そのうち1本が小林さんに贈られたそうですね。
小林 僕の刀を造ってくださったのは、日本を代表する刀匠の河内國平さんです。僕のイメージに合わせていただいたそうで、特に「鋭さ」を重視されたと伺いました。鍔(つば)が四角いのも、その表れなのかもしれません。日本刀一振りには日本の伝統工芸のほぼすべてが込められているそうです。それでいてまったく無駄がありません。地球のような球体に無駄がないのと同じで、不純な物質が取り除かれ、極限まで鍛え抜かれて完成したものです。鍛え上げた身体が美しいのと同じで、本当に美しいと思いますし、素晴らしいと感じました。
ーー撮影後、その刀を実際に「真剣」を手にした時のお気持ちは?
小林 肌で感じる「怖さ」を感じました。手にすると、本当に身が引き締まる思いがしましたね。現在は刀は美術品として扱われていますが、やはり「武器」として優れた性能を持っているということを改めて感じました。
ーー映画「たたら侍」は、「たたら吹き」の職人たちの物語でもありますが、やはりその完成品である「刀」の存在も大きなポイントになっていますね。
小林 そうですね。撮影でも刀を手にしてみて、侍とはなにか。刀とはどんなものか。改めて考えるとともに、それに向き合う、またとない機会でした。たとえば、僕が演じた新平は武力行使には反対の立場だったんですが、結局は刀を抜いてしまいました。もちろん映画の中での話なんですけど、「あれは本当に正しかったのか?」と今でも考えてしまうんです(笑)。
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