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「働き方改革」よりも「休み方改革」? 日本人に必要な「休息」へのマインドチェンジ

自律神経研究の第一人者が直伝する日本人の休み方①

休息に対していつまでも「受け身」な日本人

──たしかに、その時間はもったいないですね。どうして、そういうことになってしまうのでしょう?

 日本人は自分の休息に対して「受け身」でいることが多いのだと思います。

 休息は、自分でつくり出さなければ、誰も与えてはくれません。「休ませてくれないから休めない」ではなく、断固「休む」という姿勢が必要なのです。

 いやいや、不良社員になれという意味ではありませんよ(笑)。いまの仕事をちゃんとこなしながら、自発的に休む方法があると言いたいのです。

 欧米みたいに、夏のバカンスを一か月近くとるなんて、日本では無理な話でしょう。日本社会で働く私たちならではの、工夫のきいた休み方を考えていくべきなのです。

「仕事があるから休めない」とみんな思い込んでいますが、仕事と休息というのは、水と油の関係ではなく、うまく混ざり合うことが可能なものなのです。

 体を動かさないことが休息であるなら、仕事と休息は相容れませんよね。しかし、本当の休息とは、一口に言ってしまえば「ストレスを軽減すること」にあります。それによってQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を上げていければ、それがすなわち理想的な休息となります。

 だから、だらだらテレビを見てどんよりしている場合ではないのです。

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小林 弘幸

こばやし ひろゆき

1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。1987年、順天堂大学医学部卒業。1992年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導にかかわる。著書に『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』(サンマーク出版)『自律神経を整える「あきらめる」健康法』(KADOKAWA)『自律神経が整う時間コントロール術』(小学館)『「ゆっくり動く」と人生がすべてうまくいく』(PHP研究所)など多数。


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