たったコップ1杯の水が1日をガラリと変える!
自律神経研究の第一人者が直伝する日本人の休み方⑦
帰ってもすぐに座り込まない
──自宅に帰ってから気をつけていることはありますか?
とにかく、座り込まないことですね。
多くの人は、家に帰ってから寝るまでの大半の時間をソファで過ごします。しかし、本当は「座らないほうがいい」のです。
帰宅するとすぐにソファに向かってしまうのは、「座ったほうが休まる」と考えるからでしょう。しかし、これが大間違いなのです。
私も含め、いまのビジネスパーソンは、多くが運動不足に陥っています。パソコンの前に座っている時間が長く、血流も滞りがちです。こういう人間
「疲れをとりたい」と考えたら、座り込まずにむしろ動いたほうがいいのです。
ところが、ソファにいれば血流は滞ったままですっきりしません。すっきりしないために、なおさら動くのが億劫になり、「自分はとても疲れている」と思って、さらに動くことを避けようとしてしまうのです。
──それは、まずい流れですね。では、先生は家に帰られてからどんなことをしているのですか?
家に帰ったら、まず「一日の仕事をリセット」します。それこそが、明日への意欲の源泉であり、家での休息の最重要ポイントであり、座り込む前にやらねばならないことだと思っているからです。
具体的には、靴をしまう前に軽く汚れをふき取り、シューズキーパーをセットして丁寧にシューズボックスに入れます。これで一つリセット。
部屋着に着替えたら、着ていたスーツをハンガーにかけ、必要に応じてブラシをかけて、やはり丁寧にクローゼットにしまいます。これで一つリセット。
ほかにも、ごみを捨てたり、郵便物の処理をしたりといくつかのリセットを重ねてから、翌日の予定を確認し、必要なものを準備しておきます。
この一連の作業に要する時間はせいぜい三〇分程度ですが、とても大きな充実感を手にすることができています。ずっと動きっぱなしですが、座り込んでいるよりもはるかにいい休息になっています。
──それは良さそうですね。私もやってみたいです。でも、ついつい座り込みそうになってしまう自分に渇を入れる必要がありそう……。
慣れればどうということはありませんよ。
私の場合、これまた、一杯の水が力を与えてくれます。靴を脱いで家に上がったら、まず冷蔵庫を開けてミネラルウォーターをコップ一杯飲むようにしています。一種の儀式ですが、それによって、リセットのスイッチが入るのです。
ほかにもお伝えしたいコツはたくさんありますので、ぜひ、『自律神経が整えば休まなくても絶好調』をご一読ください。
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