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169日間の勾留。田母神俊雄が獄中で記したノートの中身とは?

田母神俊雄が「獄中ノート」で記した「日本の敵」論考 第1回

 2016年4月14日、田母神俊雄は「公職選挙法違反」で逮捕された。同日から169日間、東京拘置所で勾留され、同時に公判も始まった。国策の意味は、2016年7月の参議院選挙への“出馬”を阻むこと。すなわち田母神の政治活動の「自由」を奪うことだとしか考えられない。では、田母神の自由を奪い、誰が「得」をしたのか。その「得」の受益者については、一切、報道がなされなかった。

 2017年5月22日、東京地裁で懲役1年10カ月、執行猶予5年の有罪判決が田母神に下された。

 田母神は小菅ヒルズ(東京拘置所)で勾留された間に自らの人生を顧みるとともに静かに、しかし、湧き上がる怒りをもって、ノートに自らの考えるところを記してきた。それは、揺るぎない「日本と日本人への思い」であり、自らが立つ「日本派保守」のために描かれた自立する祖国への「希望」であった。

 愛する日本の自立の邪魔をする者たちを「敵だ」とする田母神は、獄中で自らの残りの人生を賭けて戦うための「準備」を始めた。その集大成が、最新刊『日本の敵』(ベストセラーズ)で著されたが、その思考をノート原本とともに、たどってみることにする。

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田母神俊雄

たもがみ としお





1948年、福島県郡山市生まれ。



71年、防衛大学電気工学科(第15期)卒業後、航空自衛隊に入隊。



地対空ミサイルの運用幹部として部隊勤務10年。



統合幕僚学校長、航空総隊司令官などを歴任。



2007年、第29代航空幕僚長に就任。約5万人の空自トップとなる。



08年10月31日、民間の懸賞論文へ応募した作品(「日本は侵略国家であったのか」)が



政府見解と異なり、幕僚長を更迭。



同年11月3日付で定年退職。



その後は執筆・講演活動で活躍しながら自らの信念を実現すべく政治に参画。



14年2月9日、東京都知事選挙に立候補するも4位落選(61万865票)。



同年12月14日、第47回衆議院選挙に立候補し落選。



16年4月14日、「2年前」の都知事選における公職選挙法違反容疑で逮捕。



検察の厳しい取り調べを受け、東京拘置所に勾留169日間。



「無罪」を訴え、法廷闘争を繰り広げる。



17年5月22日、東京地裁にて有罪判決。



同年6月2日、東京地裁の判決を不服として東京高裁に控訴。



著書に『自らの身は顧みず』(WAC)、『田母神塾』(双葉社)、



『田母神大学校』(徳間書店)、『田母神俊雄の戦争論』(電波社)など多数。


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