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日本社会をぶっ壊す! グローバリズムこそ日本の敵だ

田母神俊雄が「獄中ノート」で記した「日本の敵」論考 第3回

「閣下」の愛称でおなじみの田母神俊雄は2016年4月14日に逮捕され、厳しい取り調べを受け、東京拘置所で169日間勾留された。その時に田母神がメモし、熟成された論考が、最新刊『日本の敵』(KKベストセラーズ)著された。閣下は獄舎で何を思ったのか。獄中ノートとともに掲載する。

安倍総理も新自由主義に冒されたのだろうか

 

 日本中を席巻した小泉改革。今から約15年前の小泉純一郎・竹中平蔵コンビによる構造改革。
 これは、私たちが「身を切ってまさに血を流して痛みを知った」グローバリズム(アメリカ型資本主義の世界一元化)の典型だった。

 ワンフレーズの劇場型政治により多くの国民の支持を集めたことは記憶に新しい。田母神は皮肉を込めてこう語る。
「自民党をぶっ壊す!と叫んだ小泉さんだけど、アメリカの要望をそのままゴリ押しされ、日本社会の良かったところまで本当にぶっ壊してしまった」

 最大の皮肉は、小泉政権を支えた国民が、結果的に(!)、政権によって刃を向けられ、「イジメ抜かれた」ことだろう。終身雇用制は終わり、非正規雇用が当たり前になり、今や「格差」や「貧困」で苦しむ国民が増えている。田母神は続けた。
「会社は株主のものだ、なんて日本社会にはなじまない。会社は働く社員のもので日本的経営は成り立ってきたんだ。それは、古くからの日本の文化がそうさせたものだったはずだ」と。

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田母神俊雄

たもがみ としお





1948年、福島県郡山市生まれ。



71年、防衛大学電気工学科(第15期)卒業後、航空自衛隊に入隊。



地対空ミサイルの運用幹部として部隊勤務10年。



統合幕僚学校長、航空総隊司令官などを歴任。



2007年、第29代航空幕僚長に就任。約5万人の空自トップとなる。



08年10月31日、民間の懸賞論文へ応募した作品(「日本は侵略国家であったのか」)が



政府見解と異なり、幕僚長を更迭。



同年11月3日付で定年退職。



その後は執筆・講演活動で活躍しながら自らの信念を実現すべく政治に参画。



14年2月9日、東京都知事選挙に立候補するも4位落選(61万865票)。



同年12月14日、第47回衆議院選挙に立候補し落選。



16年4月14日、「2年前」の都知事選における公職選挙法違反容疑で逮捕。



検察の厳しい取り調べを受け、東京拘置所に勾留169日間。



「無罪」を訴え、法廷闘争を繰り広げる。



17年5月22日、東京地裁にて有罪判決。



同年6月2日、東京地裁の判決を不服として東京高裁に控訴。



著書に『自らの身は顧みず』(WAC)、『田母神塾』(双葉社)、



『田母神大学校』(徳間書店)、『田母神俊雄の戦争論』(電波社)など多数。


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  • 田母神 俊雄
  • 2017.06.24