田母神俊雄が嘆く、政府の「不断の努力と勇気」のなさ
田母神俊雄が「獄中ノート」で記した「日本の敵」論考 第5回
もう一度中間層を増やしていこう
政治は現場のためにある、弱い者のためにある
日本の敵とは、こうしてかいつまんでお話しいただくと、やはり「外なる敵(外国)」よりも「内なる敵(国内)」の方が問題のように思えてくる。田母神は、「日本の敵」なるものをこう総括する。
「真の敵は、あなたの味方です、と近寄ってくるんだな。で、甘い言葉でだまし、私たちの生活をぶっ壊していくんですよ。この四半世紀の間に叫ばれた改革で日本は一つも良くならなかったと思います。それは現場の声を聞かず、むしろ、少数の強者のための政治を行ってきたからではないでしょうか。でも、強い者には政治はおっぽといてもなんとかなる。むしろ、現場や弱い者たちのために政治が必要なんです。日本社会にグローバリズムのような弱肉強食、格差、貧困は伝統、文化的に合わない。そういえば、中間層が多かった時代に希望はあったんだね。ならば、今の政治が行う改革と違う道があると思うんです。私が日本の敵と戦うのは、私たち日本人が幸せになるための知恵を取り戻すためであり、それが日本を取り戻すことなんだと思います」
田母神は、今がその岐路であると私たちに、問いかけている。